[Exhibition] (RE)PICTURE: 5×16-01

Added on by Yusuke Nakajima.

この度 POST では(RE)PICTURE(レピクチャー)の創刊を記念した展覧会を開催いたします。

(RE)PICTURE

【展覧会概要】

「(RE)PICTURE: 5×16-01」
会場: POST
150-0022 東京都渋谷区恵比寿南 2-10-3
会期: 10 月 11 日(金) - 11 月 3 日(日)
*オープニングレセプション: 2019 年 10 月 19 日(土) 18:00-20:00 時間: 12:00-20:00
定休日: 月曜日

*会期が11月10日(日)まで延長されることとなりました。

【雑誌概要】

(RE)PICTURE
参加作家:マーヴィン・ルーヴェイ、ヤープ・シェーレン、セオ・シンプソン、濱田祐史、マーク・ボスウィック
編集:高宮 啓(モダーン)
アートディレクション&デザイン:OK-RM
フォトエディター:濱田祐史
印刷:八紘美術
出版:株式会社アタリカ
ISBN 978-4-60000069-1

レピクチャーは「視覚的な想像力の再生」をコンセプトに掲げるビジュアル雑誌で、創刊号には国籍の異なる5 人 の写真家がそれぞれ16ページずつ参加しています。それぞれの作家がそのコンセプトを解釈し、ロンドンのデザインスタジオ OK-RM(オーケーアールエム)のデザインによって再構成された書籍です。
レピクチャーの本誌自体には文字情報がなく、書籍に関連して発表されたTシャツやトートバック、また公式ウェ ブサイトにのみテキストが載っている点にもレピクチャーのコンセプトが現れています。
言葉の壁を超えたイメージという共通言語のみを掲載することで、イメージから想像するという行為がもつ伝達 力に注目し、現代社会に溢れている情報伝達としての画像とは違う役割を表現しています。


創刊号では、これまで『Purple』や『i-D』といった雑誌へのコントリビューションや、数々のファッション・ブランドとのコラボレーションで注目を集めるマーク・ボスウィック、「ポール・ハフ・アワード」や「MACK First Book Award」へのノミネートなど、近年評価の高まるフランスの写真家マーヴィン・ルーヴェイ、リアリティと写真の一貫性に対して問いを投げかける作品を精力的に発表しているオランダのヤープ・シェーレン、 近年Photo London / Somerset HouseやFoam 写真美術館で展覧会が行われているイギリスのセオ・シンプン、 そして11 月30 日に東京都写真美術館で始まる「日本の新進作家vol.16」展の一人として選出されている日本の濱田祐史の5名が参加しています。

また、今回展示会場ではレピクチャーマガジンを印刷する際に使用した版を、イメージごとに展示販売します。
オリジナルという言葉を「一つしかない」という意味で捉えた時、大量の印刷物を制作するために使用された版 自体は1点のみしか存在しません。印刷が「複製」技術である一方で「オリジナル」も内包しうる、写真にも共通する「複製とオリジナルの関係性/パラドクス」に挑戦した試みです。

【参加作家

マーヴィン・ルーヴェイ/ Marvin Leuvrey
パ リを拠点に活動 。ローザンヌ州立美術学校の写真学部を卒業 。これまでの展示や受賞にアテネ・フォトフェスティバル(2018 年/ギリシャ)、Plat(t)form 2018(ヴィンタートゥール写真美術館/スイス)、フォーム・ポール・ハフ・アワード (2018 年/ノミネート)、MACK First Book Award(2018 年/ノミネート)など。
https://marvinleuvrey.com

ヤープ・シェーレン/Jaap Scheeren
アムステルダム(オランダ)を拠点に活動。FOAM MAGAZINE、NY Times magazine、Wallpaper、The Guardian など のメディアでの撮影や、Fw:Books などから出版されている作品集などの発表を精力的に行う。
https://www.jaapscheeren.nl/

セオ・シンプソン/Theo Simpson
シェフィールド(イギリス)を拠点に活動。これまでに「Eleven Miles of Derbyshire Power Lines」、「A Survey of Oper- ational Deep Coal Mines in the UK」、「What We Buy」などの作品集を発表。また、Photo London/ Somerset House(2019 年/イギリス)、Foam 写真美術館(2018年/オランダ)、Webber Gallery(2017 年/イギリス)などで展覧会を行う。
https://theosimpson.co.uk

濱田祐史/Yuji Hamada
大阪府生まれ。2003年日本大学芸術学部写真学科卒業。主な個展に「photograph」「Primal Mounatin」(Galerie f5,6、 ミュンヘン、ドイツ 2016 年)、「R G B」(PGI 2018 年)等。近年では写真における色の三部作 <C/M/Y> < R G B > < K > を制作し発表している。11 月30 日に東京都写真美術館で始まる日本の新進作家 vol.16 にて展示し、写真集「Primal Mountain」を同月発売予定。
http://hamadayuji.com

マーク・ボスウィック/Mark Borthwick
ニューヨークを拠点に活動。これまで『Purple』や『i-D』といった雑誌へのコントリビューションや、数々のファッション・ブ ランドとのコラボレーションで注目を集める。その活躍はファッション写真の領域にとどまらず、近年では様々なジャンルの枠を超え、写真、音楽、映像、詩など多彩なメディアでの表現に至る。
https://www.wefolk.com/

【デザイン】

オーケーアールエム / OK-RM
ロンドンを拠点に活動するデザインスタジオ。2008年にオリバー・ナイトとローリー・マクグラスによって設立。 アート、ファッション、カルチャー、広告など幅広いジャンルにおいて多岐に渡るメディアを使ったデザイン表現を行う。
http://www.ok-rm.co.uk

[Talk Event ] 2019/10/8(火) 18:30〜 ジョナサン・エレリー × シーン・パーキンス

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、イギリスの出版社Browns Editions(ブラウンズ・エディ ションズ)の代表を務めるJonathan Ellery(ジョナサン・エレリー) の来日にあわせて、トークイベントを開催します。
ゲストにロンドンのデザイ ンコンサルティングファーム North を設立した Sean Perkins(シーン・パーキ ンス)を迎え、ロンドンのアート&デザインシーンをテーマにお話いただきます。

トークイベント ジョナサン・エレリー × シーン・パーキンス

日時:10 月 8 日(火) 18:30-20:00(18:00 より受付)
会場:POST
参加費:無料

*要予約。ご参加をご希望の方は post@post-books.jp まで
・お名前
・お電話番号
・参加人数
を明記のうえお申し込みください。

また、同週の 11 日には DOVER STREET MARKET GINZA 7Fにある書籍スペースBIBLIOTHECA にて、ジョナサン・ エレリー最新刊のブックサイニングイベントも開催いたします。
日時:10 月 11 日(金) 18:00-20:00
会場:DOVER STREET MARKET GINZA 7F BIBLIOTHECA
※THE GRAPHIC RISE OF BRITISH MODERNISMをご購入された方が対 象となります。

ブラウンズ・エディションは 2019 年春に POST で特集した出版社であり、当 初はジョナサン自身の作品集出版のために設立されました。 また、ジョナサンはブラウンズ・デザインというデザインスタジオの運営も行 なっています。今回の来日に合わせて新刊をローンチ予定です。

【最新作】THE GRAPHIC RISE OF BRITISH MODERNISM
本書には、現代のイギリスに関して話し合うきっかけになるであろうモチーフ として、家、庭にある小屋、ダイニングテーブル、政治家が登場する。もとも とあった役割を失いつつあるモチーフを採用することで、エレリーはイギリス の日常生活に潜む、フェティッシュな性質を明らかにしている。 世界を解釈し、自分なりの物語を構築していくエレリーは、事前に決定され、 プログラムされている人生に興味を持っている。 また、その外側で生きていくために必要な戦いの重要性に対して議論を投げか けている一冊となっている。

【過去にブラウンズ・エディションより刊行された書籍】

HERE IT IS HERE IT AINT
2018 年に発表した現代アーティスト Lawrence Weiner(ローレンス・ウェイナ ー)との共著『HERE IT IS HERE IT AINT』。 言葉遊びのようなローレンス のメッセージに、ジョナサンの抽象的なイメージが組み合わされ、ポップであ りながらシニカルな世界観を生み出している。
https://brownseditions.com/product/here-it-is-here-it-aint/

The Human Condition
指輪とペニスリングのコレクションが「人間心理の暗部」を示唆する『The Human Condition』。ジョナサンの私物を含むパーソナルなコレクションであり ながらも、人間不在の装飾物からセクシャリティ・権力・支配欲といった主題 があぶり出されている。
https://brownseditions.com/product/the-human-condition-jonathan-ellery/

同じくイギリス出身の Sean Perkins(シーン・パーキンス)は、自身の設立し たデザインコンサルティングファーム North から、ロンドンを代表する現代ア ートの美術館であるTate Modern(テート・モダン)をはじめとした、多数の 企業・文化施設の VI を生み出しています。

クライアントワークに徹した戦略的な VI を手がける Sean と、アーティストブ ックを精力的に制作し続ける Jonathan。対照的なスタイルの二人だからからこ そ、予測のできないトークセッションになるのではないでしょうか。

この貴重な機会にみなさまのお越しをお待ちしております。

〈登壇者プロフィール〉
Jonathan Ellery(ジョナサン・エレリー)
「真実の追求」をテーマに活動する、1964 年イギリス 生まれのアーティスト。現実に隠れた緊張・ストレス をさらけ出し、社会構造に挑戦するようなメッセージ を、彫刻・絵画・ライブパフォーマンスといった多岐 にわたる手法で表現している。2005 年に設立されたイ ギリスの出版社 Browns Editions(ブラウンズ・エデ ィションズ)ではキュレーターを務め、自身のアーテ ィストブックも多数出版。2005 年、ニューヨークでの 「136 Points of Reference」を皮切りに、ロンドンに おける複数の個展を開催している。 https://www.jonathanellery.com/


Sean Perkins(シーン・パーキンス)
イギリス生まれのデザイナー。Royal College of Art でグラフィックデザインを学び、1995 年にデザイン コンサルタント North を設立。ロンドンを代表する 現代アートの美術館である Tate Modern(テート・ モダン)をはじめ、多数の企業・文化施設の VI(ビ ジュアル・アイデンティティ)、ブランドコンサルテ ィングを手がけている。
http://www.northdesign.co.uk/

[Event] 2019/9/7-9/22 POP UP Store at Aesop 福岡店

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この度Aesop福岡店にて、Iack,、twelvebooksと共同のPOP UP Storeを開催致します。
各書店がセレクトした90タイトルが展示販売され、期間中の週末は各ショップのスタッフが入れ替わりで在店する予定です。

Courtesy of Aesop

福岡にお出かけの際には、またお近くのお客さまは、ぜひ足をお運びください。

【Iack】
在店予定: 9月7日(土)-9月8日(日)
金沢に拠点を置くIACKは、2017年、写真家の河野幸人氏のアトリエとして設立されました。河野氏は実験的な作品集『Raster』(2014年出版)の著者として知られています。写真家としての活動に加え、写真誌『IMA』の批評家としても活躍しています。IACKは「開かれた書斎」というコンセプトのもと、週末と祝日に一般開放を行っており、河野氏自らが選び抜いたアートブックを展示・販売しています。河野氏のセレクトした本をめくると、読者は東京からバルカン半島まで旅をした気分になるはずです。フランス人アーティスト兼写真家のElodie Grethenによる『Tokyo Stories』は、日本文化における出会いと親密さについて考えさせられる写真集です。また、ブルガリア系オーストリア人の写真家Eugenia Maximovaによる『Kitchen Stories from the Balkans』は、家庭の台所の風景を通して、バルカン諸国のアイデンティティを探る作品集です。

【twelvebooks】
在店予定: 9月14日(土)-9月15日(日)
twelvebooksは2010年に、濱中敦史氏により設立されました。東京に拠点を置くコンテンポラリーアートフォトブックのディストリビューターであり、海外出版社の書籍を日本全国のみならず、アジア各国にも届けています。また、様々なカルチャーイベントや展覧会も主催しているほか、「日本芸術写真協会」や「東京アートブックフェア」のコミッティーメンバーも務めています。本イベントで展示されるベルギー人アーティストKatrien De Blauwerの『Why I Hate Cars』は、「カメラを用いない写真」と作者の内面を追求した作品集です。その他、今年前半にイギリスで開催された、ケニア出身のイギリス人陶芸家Magdalene Odundoの展覧会『The Journey of Things』の図録などが展示されます。

【POST】
在店予定: 9月21日(土)-9月22日(日)
同じく東京に拠点を構えるPOSTは、東京アートブックフェアのディレクターも務める中島佑介氏により設立されました。恵比寿の静かな路地にある店舗では、出版社の特徴が際立つよう、一つの出版社というくくりで本を特集し、定期的に扱う本をすべて入れ替えています。POSTがご紹介するのは、現代建築、アート、写真、デザイン、ファッション、フィルムまで取り扱うディストリビューター、Idea Booksのアートブックです。オランダ人アーティスト兼ジュエリーデザイナーManon van Kouswijkによる『Making Faces A Jewellery Playbook』は、ネックレスを使って形作った65種類のオブジェクトの写真が掲載されています。フードジャーナリストのJonah Freudが編集した『Rijksmuseum Cookbook』は、オランダの台所でよく見られる50種類の食材を紹介しています。

Aesop 福岡店
会期: 9月7日(土)-9月22日(日)
〒810-0001
福岡県福岡市中央区天神2-4-5
営業時間: 11時-20時

[Exhibition] Nobody Pavilion by Stephen Gill

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、Stephen Gill(スティーブン・ギル)による展覧会「Nobody Pavilion(ノーバディ・パビリオン)」を開催致します。

スティーブン・ギルは、イギリス出身の写真家で、現在はスウェーデンを拠点に活動しています。当時拠点としていたイーストロンドンの空気感をイメージに取り入れるために、撮影した場所で見つけた蟻や植物、ガラス片などをカメラの中に入れて撮影したり、写真のネガを現像する際、休むことを許されない都市生活者の姿を投影したというエナジードリンクの中に浸したりと、そのアイディアは実験的でありながら、最終的に美しいイメージに昇華させます。

本作りにおいても、型にはまらない自由な発想を持つギルは、2005年にはインディペンデント出版ブームに先駆け、出版社Nobody Books(ノーバディ・ブックス)を設立しました。出版後の流通や販売もすべて自身で行い、どこまでもインディペンデントな姿勢を貫いています。Nobody Booksとして世界各国のアートブックフェアにも積極的に参加し、ギル自身が本やプリントをたくさん詰めた重たいスーツケースを運び、DIY精神が詰まった一際目を引くブースを作って写真集を販売してきました。

去る7月に開催されたTOKYO ART BOOK FAIR (TABF) 2019で、Nobody Booksブースのレプリカをインスタレーションとして展開するために、スウェーデンから写真集を含む展示作品一式を発送したところ、その荷物が途中で紛失してしまい“ノーバディ(誰もいない)・パビリオン”となってしまいました。
奇跡的にフェア2日目に荷物が届き、ギルを一躍有名にした初期の代表作『Hackney Wick』、本を土の中に埋めて敢えて泥まみれにした『Buried』や、トリニダード・ドバコへの旅の印象を表現するために全ページをシュレッターにかけた『Trinidad 44 Photographs』、今年のアルル国際写真祭で写真集アワードを受賞した『The Pillar』など、これまでギルが手がけた写真集が一堂に揃い、手にとってご覧いただける貴重な機会となりました。

今回POSTで開催される展覧会では、何もない状態のパビリオンしかご覧いただけなかった方や、まだパビリオンをご覧になっていない方たちのために、TABF2019での「Nobody Pavilion」を再現いたします。また、会場ではNobody Booksより刊行された書籍や、雑誌IMAのVol.28「スティーブン・ギルのすべて」の販売も行います。一切の妥協なく作られたユニークな写真集で、多くのアーティストや出版社に影響を与えてきたNobody Booksの世界観をぜひお楽しみください。

Stephen Gill(スティーブン・ギル)
1971年、イギリス・ブリストル生まれ。『A Series of Disappointments』『Hackney Flowers』『HAKCNEY KISSES』など、当時拠点としていたロンドン東部にあるハックニーを舞台とした作品集多数。誰も見たことのないイメージを追い求める飽くなき探求心から生まれる実験的なアイディアだけでなく、それらを美しいイメージへと昇華する徹底した姿勢を持ち合わせる写真家として高い評価を得ている。2014年にスウェーデンに移住し、最近では自然をテーマにした写真集『Night Procession』『The Pillar』を刊行した。
https://www.stephengill.co.uk/  https://www.nobodybooks.com/

【展覧会概要】
「Nobody Pavilion」 
会場:POST
150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3 
会期:2019年8月24日(土) - 2019年9月29日(日)
時間:12:00 - 20:00 
定休日: 月曜 
協力: Mikiko Kikuta, IMA

[mini gallery] Wolfgang Tillmans / POSTER Exhibition

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この度、POST店内・mini galleryにて、Wolfgang Tillmans(ヴォルフガング・ティルマンス)のポスターの取り扱いがスタートしました。
共同企画 : twelvebooks

現代美術界で重要な賞の一つである「ターナー賞」を2000年に受賞し、ロンドンとドイツを拠点として活動するドイツ人フォトグラファー、ヴォルフガング・ティルマンス。


本展では、功績を認められた現代美術家に贈呈される「カイザーリング(皇帝の指輪)」の受賞と、
それを記念して2018年から2019年に渡ってメンヒェハウス近代美術館(ドイツ)で開催された展覧会に伴い制作されたポスターを展示いたします。
2005年に制作されたシリーズ「Freischwimmer ( Free Floating )」より抜粋した「It’s only love, give it away」を起用しています。

なお店頭では、ポスター1種と展覧会図録、通常では美術館でのみ販売されているその他の貴重な展覧会図録を2種類、ティルマンスの関連書籍が並んでいます。
ぜひ足をお運びください。

[TABF2019 / Book Signing] Lars Müller Publishers

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7月12日(金)より4日間開催されますTokyo Art Book Fair 2019に出展するLars Müller Publishersのブースにて、Michael Dumontier, Micah Lexierの最新刊「Call Ampersand Response」ブックサイニングを行う運びとなりました。
本書のふたりの著者のうちMicah Lexier氏のほか、出版社主宰のLars Müller氏がブースに滞在いたします。
お誘いあわせのうえ、お気軽にご参加ください。

日時:2019年7月13日(土) 13:30〜(終了時間未定)

場所:TABF 2019会場内
インターナショナルセクション・Lars Müller Publishersブース(I-C-17)

*****

Michael Dumontier, Micah Lexier / Call Ampersand Response

本作は、カナダを拠点とするMichael Dumontier(マイケル・デュモンティアー)とMicah Lexier(マイカ・レカー)のふたりが2011年から2017何までの間に交わした、電子メールを介して行なっていた画像交換が元になっています。
彼らは画像、線画、古本などへのお互いの関心を共有する方法として、この活動を続けていました。
これらのイメージはインターネット上ではなく、彼らの家にあった子ども用の本やさまざまなエフェメラ(*)のなかから見つけたものです。
見開きページに画像が連続して現れるといった編纂がなされた本書は、始まりも終わりもないループとして見ることができます。

*エフェメラ
切手・絵はがき・ポスターといった筆記物や印刷物のことを指すことば。「儚いもの」という意味を持ち、役割を終えたら捨てられる短命なものに用いられる。

[Information] TOKYO ART BOOK FAIR 2019出展 / 店舗臨時休業のお知らせ

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2019年7月12日(金)から15日(月祝)まで開催する、TOKYO ART BOOK FAIR 2019。
今回、POSTは3ブースを展開し、出版社をホストします。

※臨時休業のお知らせ※
TABF2019出展に伴い、POSTは7/12(金)~15(月祝)まで臨時休業とさせていただきます。
直前のご案内となりましたこと、大変申し訳なく、心よりお詫び申し上げます。
なお、7/16(火)より通常営業を再開いたします。

https://tokyoartbookfair.com/

STEIDL


ドイツのゲッティンゲンを本拠地とする出版社。1967年、デザイナー/印刷屋であったGerhard Steidlが17歳で創業。
1996年にはついに国際的戦略を見据え写真集出版に注力し、書籍の編集やディレクションはもとより、印刷・製本・出版とすべての工程に一貫して携わる数少ない出版社のひとつですが、そのコンテンツ・造本ともクオリティの高さには定評があり、今や世界中でもっとも著名な写真家やアーティストの本を擁する出版社として名を馳せています。
また、ファッションの世界とも関係が深く、ハイブランドの印刷物を手がけるほか、良質な写真集を多数出版しています。
ゲルハルト・シュタイデルは世界各国での写真展のキュレーターとしても活躍しています。

Thames & Hudson

イギリスの大手出版社のひとつ、Thames & Hudsonは今回の2回目のTABF参加となります。
彼らがディストリビューションしている出版社の書籍を中心に展開します。

POST

先月ドイツ、オランダで買い付けてきたばかりの本や、店頭で長い間愛されているタイトルなど
”書店・POST”の視点で選書したラインナップで展開します。

スクリーンショット 2019-07-06 20.10.08.png

[TABF2019/TALK EVENT] 7/13(土) Fw:Books 「From Here to There, from There to Here」

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7月12日(金)より4日間開催されますTokyo Art Book Fair 2019でオランダの出版社、Fw:Books(エフダブリュー・ブックス)のトークイベントが開催されます。

©︎Fw:Books

Fw:Booksはオランダ・アムステルダムを拠点としている出版社で主に現代写真に特化した出版を手がけています。
POSTでも昨年末に出版社特集を組み、またFw:Booksを主宰しているHans Gremmen(ハンス・グレメン)によるトークイベントも開催いたしました。
http://post-books.info/news/2018/11/24/talk-event-hans-jaap

今回Tokyo Art Book Fairで開催されるトークイベントにはレーベルの立ち上げメンバーであるKarin Krijgsman(カリン・クリスマン)とDieuwertje Komen(ディビジェ・コーメン)をお招き致します。 

彼らは写真という実態のないユニークなメディアを使用して本作りをすることを、新しい作品を作ることの選択肢として捉えています。
Fw:Booksのこれまでの歴史を振り返りながら、ブックデザインや出版活動についてお話を伺う絶好の機会です。
ぜひふるってご参加下さい。

詳細はこちらをご確認ください。
https://tokyoartbookfair.com/events/15749/

【イベント概要】
イベントタイトル: From Here to There, from There to Here
開催日時: 7月13日(土)
   13:15 受付開始
13:30-15:00 トークイベント
参加費: 1,000円
チケット予約制です。ご予約はこちらよりお願いいたします。
http://ptix.at/OlvBWj

[Job Offer] Lars Müller氏来日 / TABF2019 アルバイト募集

Added on by Yusuke Nakajima.

7月12日(金)〜7月15日(月祝)開催のTokyo Art Book Fair 2019にて、スイスの出版社、Lars Müller Publisher(ラース・ミュラー・パブリッシャー)もブースを設ける運びとなりました。
つきましては、ブースを手伝ってくださる方を募集いたします。会期中は、Lars Müller 氏ご本人も来日し、ブースに立つ予定です。
彼と直接コミュニケーションの取れる貴重な機会ですので、ご興味のある方は下記内容をメールで記入の上、
post[at]post-books.jp までご連絡ください。
* [at]をアットマークに変更し、メール送信をお願い致します。

・お名前
・連絡のつくお電話番号
・メールアドレス
・簡単な自己紹介
・英語スキルについて
・勤務可能な日時

締切:2019年6月30日(日)

※ 複数の日程を勤務していただける方、また Lars 氏の意向により学生の方を優先させていただきます。
 予めご了承ください。

《 募集概要 》
・会場:東京都現代美術館
・時給:1,000円(交通費含む)
・初日以外は休憩1時間、8時間勤務
・募集人数:若干名
・日時:Larsさんが勤務を希望している時間は以下の通りです。

 7/12 (金)  14:00-21:30
 7/13 (土)  10:30-19:30
 7/14 (日)  10:30-19:30
 7/15 (月祝) 10:30-19:30

Lars Müller Publisher社HP /  https://www.lars-mueller-publishers.com/
Tokyo Art Book Fair HP / https://tokyoartbookfair.com

たくさんのご応募お待ちしております。

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Exhibition [Scheltens & Abbenes / ZEEN]

Added on by Yusuke Nakajima.

6月8日より、POSTでは Scheltens & Abbenes(シェルテンス&アベネス) による展覧会「ZEEN(ジーン)」を開催致します。

【展覧会概要】
「Scheltens & Abbenes / ZEEN」

会場:POST
150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期:2019年6月8日(土) - 2019年7月21日(日)

*オープニングレセプション:2019年6月8日(土) 18:00-20:00

時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日
協力:Case Publishing

2019年3月よりアムステルダムのFoam写真美術館で開催されている彼らの展覧会に合わせて、Case Publishingより彼らの作品集が刊行されました。今回はその出版を記念した展覧会です。
Scheltens & Abbenesはアムステルダム出身のアーティストユニットで、公私とものパートナーでもあります。 彼らはスティル・ライフ(静物)を被写体としたコンセプチュアルな写真作品を発表しており、2001年からユニットで活動を始め、今では世界中のブランドからのコミッションワークや雑誌のエディトリアルを手がけています。

初期作品のなかの代表作である「Hidden Object」というシリーズでは、ゴミや段ボール箱など社会的には無価値なものをターンテーブルの上に置き、高速回転している様子を撮影したものです。それにより彫刻作品のようなイメージを作り出し、写真が無用なものをオブジェに変身させる役割を担っています。またファッションブランドのハンガーを、規則性を持ったオブジェとして撮影した作品など、三次元空間の現象を記録し、最終的に平面的なものである写真で表現をしています。

数多くのブランドと制作を行ってきた彼らですが、その作品には一貫した審美性が備わっており、個々の作品が 別のシリーズ同士だとしても、互いに融合し合う可能性を携えているのです。 今回刊行された作品集はその点に着目し、各作品が最初に発表された出版物を複製して収録しています。それぞれのイメージがどのように影響を及ぼし合うのか。その文脈を解明し、解釈の形成にどう役立つのかという点を見る人に気づかせる作りになっています。

本展では東京での展覧会を記念し、作品集ZEENのスペシャルエディションを展示販売致します

【写真集概要】

タイトル: ZEEN
著者: Scheltens & Abbenes
会期中特別価格: 4,960円(税込)
判型: 426ページ / ソフトカバー / 225 x 170 mm
テキスト: 日本語・英語

発行日: 2019年
ISBN: 978-4-908526-23-7
出版社:Case Publishing

通信販売での購入はこちら

<略歴>
Scheltens & Abbenes
Maurice Scheltens(モーリス・シェルテンス)とLiesbeth Abbenes(リースベス・アベネス) によるユニット。2001年からアーティストデュオとして活動を始める。 モーリスはハーグにあるロイヤル・アカデミー・オブ・アートで学び、リースベスはヘリット・リートフェルト 学院とライクスアカデミーで学んだ。 シェルテンス&アベネスはメゾン・マルジェラ、COS、エルメスなどの名だたるブランドとのコミッションワー クや、マクガフィン、ニューヨークタイムズマガジンなどとのエディトリアルワークを行なっている。 今までには、パリのガリエラ美術館、アムステルダムのハウス・マルセイユ、スリーシャドウズギャラリー、リ ムアート、クンストハル美術館などで展覧会を行っている。 2012年にはニューヨーク国際写真センターが主宰するインフィニティ賞を受賞した。

[mini gallery] Katrien De Blauwer / Exhibition & Book Signing

Added on by Yusuke Nakajima.

この度、Katrien De Blauwer(カトリアン・デ・ブラウワー)の新刊「WHY I HATE CARS」(LIBRARYMAN)の刊行を記念した展示をPOST内・mini galleryにて開催いたします。また、6/5(水)には、作家のカトリアン・デ・ブラウワーを迎えてのブックサイニングを開催いたします。

Katrien De Blauwer / WHY I HATE CARS: Cover Image

カトリアン・デ・ブラウワーは、ベルギー人のコラージュアーティスト。ベルギーとスウェーデンを拠点とする出版社「LIBRARYMAN」から昨年刊行された前作「WHEN I WAS A BOY」は、刊行から瞬く間に完売となるなど、日本国内でも人気を博しています。絵画とファッションを学んだのち、作者は古い雑誌や新聞から集めたイメージを用い、制作に没頭。その経験が原点となり、現在も独自のコラージュ表現を探求しています。
今回 mini galleryでは、本作「WHY I HATE CARS」のスペシャルエディションに付属するプリント5種を展示し、書籍と共に展開いたします。また、会場では同出版社より400部限定で同時刊行された「DIRTY SCENES」(LIBRARYMAN)も会場にて先行販売いたします。

【展覧会概要】
会期:2019年6月1日(土) - 7月21日(日)
会場:mini gallery(POST内)
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日

【ブックサイニングイベント概要】
日時:2019年6月5日(水) 19:00-20:30
会場:POST
主催:LIBRARYMAN, twelvebooks

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【写真集概要】
タイトル:WHY I HATE CARS
著者:Katrien De Blauwer

定価:レギュラーエディション 6,400円(税別)
   スペシャルエディション 48,000円(税別)
判型:ハードカバー / 200 x 250 mm / 72ページ
テキスト:英語
発行日:2019年
発行部数:1000部
ISBN:978–91–88113–23–8
出版社:LIBRARYMAN
国内流通:twelvebooks

前作『When I Was a Boy』に引き続き本書でも 「カメラを用いない写真」を追求している。絵画とファッションを学んだのち、作者は古い雑誌や新聞から集めたイメージを用い、何にも縛られることなく制作に没頭した。この癒しを伴う自己探求は、その後の制作の原点となっている。独自のコラージュを通じ、誰のものか分からない映画的な物語を紡ぎ、自分の内面をさらけ出す。本作では絵の具やクレヨンを取り入れることを試み、物語に色のレイヤーを付け加えた。作者のノートの手記も抜粋して収録。
本書は2019年5月18日から2019年6月15日にフランス・パリのGalerie Les Filles du Calvaireで開催される展覧会に合わせて刊行された。

[mini gallery] Cy Twombly / POSTER Exhibition

Added on by Yusuke Nakajima.

この度、POST店内・mini galleryにて、Cy Twombly(サイ・トゥオンブリー)のポスター展を開催いたします。
共同企画:twelvebooks

Vintage poster

Vintage poster

本展では、1980年代にプリントされたヴィンテージポスターと、2019年に新たにプリントされたポスターを展開します。


ヴィンテージポスターは、1980年代にパリのYvon Lambert Gallery(イヴォン・ランベール・ギャラリー)にて開催された展覧会に際して制作されたオリジナルのものです。当時のオフセット印刷の風合いで表現されるトゥオンブリーの伸びやかな筆致や色どりをしかと感じ取れます。

Vintage posters

Vintage posters

一方、1980年代当時の展覧会に合わせてデザインされたいくつかの絵柄のなかには、作家自身が気に入っていたものの、当時は制作に至らなかったものがありました。2019年に同ギャラリーの倉庫にてそれらの原画が偶然発見され、初めて制作されたのがこの新たにプリントされたポスターです。
イメージのバリエーションを見比べることで、作家やその作品世界への理解が深まることでしょう。

Poster (printed in 2019)

Poster (printed in 2019)

なお店頭では、トゥオンブリーの関連書籍を集めたコーナーを設けました。
ぜひ足をお運びください。

[Exhibition / Talk Event] 4/23(火) 19:00〜 ホンマタカシ × Michael Mack(マイケル・マック)× タカザワケンジ

Added on by Yusuke Nakajima.

本日4/5(金)より、ホンマタカシ写真展「Takashi Homma / Every Building on the Ginza Street」がスタート。

本展の会期中、ホンマタカシの新刊「Trails」の刊行を記念したトークイベントを開催する運びとなりました。

「Trails」は、北海道の知床国立公園で狩猟された鹿の血の痕跡(trails)を追ったシリーズで、2009年から2018年まで撮影が続けられました。これまでに書籍や映像、パフォーマンスなど様々な表現媒体で発表を継続してきており、本作品集はシリーズ全体を再編集した総集編としてイギリスの出版社「MACK」からの刊行となりました。

このトークイベントには、「MACK」ディレクターのMichael Mack(マイケル・マック)氏と写真評論家のタカザワケンジ氏をゲストにお迎えします。

【トークイベント】
ホンマタカシ × Michael Mack(マイケル・マック)× タカザワケンジ

日時:4月23日(火) 19:00-21:00(18:30より受付)
会場:POST
参加費:1,000円(税込)
定員:35名
主催:MACK, twelvebooks
協力:IMA

※2019/4/11(木)追記
本イベントは定員に達したため、お申込を締め切らせていただきました。
お問い合わせをいただきありがとうございます。

———

<登壇者略歴>
ホンマタカシ
2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。
著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』(平凡社)、近年の写真集に「MACK」より刊行したカメラオブスキュラシリーズの作品集『THE NARCISSISTIC CITY』などがある。昨年『ホンマタカシの換骨奪胎―やってみてわかった!最新映像リテラシー入門―』(新潮社)を刊行した。
betweenthebooks.com

Michael Mack(マイケル・マック)
1994年、ドイツの出版社「Steidl」にてアート・フォトブック部門のマネージングディレクターに就任し、約15年に渡って300タイトル以上の出版に携わり、ゲルハルト・シュタイデルと共にアートブック出版界を牽引する出版社へと同社を成長させる。2010年に自身の出版社「MACK」を設立。以後タリン・サイモン、トーマス・デマンド、ロー・アスリッジ、クリスチャン・パターソン、コリエ・ショア、アレック・ソス、ポール・グラハムらの作品集を出版。これまでに手掛けた作品集はD&AD Award、Kraszna-Krausz Award、Arles Rencontres Author Award、British Publishing Book of the Year Award、Most Beautiful Book in the World Award、Deutsche Börse Prizeなど、数多くの賞を受賞し、2011年にはアート出版界への貢献が認められ、イギリス・プリマス大学より名誉博士号を授与される。
mackbooks.co.uk

タカザワケンジ
1968年群馬県生まれ。写真評論、写真家インタビューを雑誌に寄稿。著書に『挑発する写真史』(金村修との共著、平凡社)があるほか、『Study of PHOTO 名作が生まれるとき』(ビー・エヌ・エヌ新社)日本語版監修。渡辺兼人写真集『既視の街』(東京綜合写真専門学校、AG+ Gallery)の構成と解説など、写真集制作にも携わる。東京造形大学、東京綜合写真専門学校ほかで非常勤講師を務める。

[写真集概要]
タイトル:TRAILS
著者:ホンマタカシ
定価:6,400円(税別)

判型:ソフトカバー / 220 x 315 mm テキスト:英語
発行日:2019年

ISBN:978-1-912339-34-1
出版社:MACK
国内流通:twelvebooks

日本人写真家、ホンマタカシの作品集。北海道の知床国立公園で狩猟された鹿の血の痕跡(trails)が影を感じさせながらも美しく綴られている。儀式的に描かれた痕跡か、それともカリグラフィーで書かれた文字か。2009年から2018年の冬の間に撮影された鹿の血痕は、この一冊の作品集の中で抽象的かつ象徴的に描かれる。神聖視されながらも鹿の過度な増加は度々物議を醸してきており、殊に農作物の被害に関しては問題視され、環境庁の指示依頼により地元の猟師たちは鹿猟を行なっている。作者は、鹿の頭数を減らした結果生じたもの —雪を染める野生の赤い爪痕— を記録する。
https://www.twelve-books.com/products/trails-by-takashi-homma-signed

[Exhibition] Takashi Homma / Every Building on the Ginza Street

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、ホンマタカシによるエドワード・ルシェへのオマージュシリーズの写真集刊行に合わせた展覧会 「Every Building on the Ginza Street」を開催いたします。

[Every Building on the Ginza Street] 版下
2019年 紙にアーカイバルピグメントプリント貼付

【展覧会概要】
会場:POST
   150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期:2019年4月5日(金)- 2018年5月5日(日)
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日(ゴールデンウィーク期間中は4/29および5/6のみ定休とし、上記以外は通常営業いたします)
協力:SO BOOKS、TARO NASU

上 エドワード・ルシェ[Every Building on the Sunset Strip] 1966年
下 木村荘八著「銀座界隈」別冊「アルバム・銀座八丁」1954年

アメリカ出身のルシェが、1960年代から1970年代に写真を用いて制作したアーティストブックは、後世のアーティストや写真家たちに大きな影響を与え、オリジナル作品の形式やタイトルを再解釈やイミテート、パロディー化した多様なオマージュ作品が生まれました。その数は、延べ100冊以上にのぼります。

今回発表する『Every Building on the Ginza Street』は、ハリウッドの街路「サンセットストリップ」沿いのすべての建物を記録した蛇腹式の写真集『Every Building on the Sunset Strip』(1966年)へのオマージュです。本作 とともにたびたび言及される本のひとつとして、1954年に日本で刊行された『銀座界隈』の別冊『アルバム・銀座八丁』が挙げられます。京橋から新橋までを結ぶ中央通り、通称「銀座通り」沿いの両脇を鈴木芳一が撮影した一冊は、テーマやレイアウト、製本までルシェの作品と酷似しています。この本が欧米で知られると「ルシェはこの出版物を見たことがあったのだろうか、真似をしたのだろうか」※という疑問が生まれました。この問いに対して、ルシェ自身は回答を提示していません。

ホンマは、『アルバム・銀座八丁』の舞台となった「銀座通り」を撮影することで、アーティストブックの金字塔への「返歌」を試みました。本展では、ホンマが撮り下ろした『Every Building on the Ginza Street』の制作プロセス、 そしてできあがった写真集とともに、ルシェによる『Every Building on the Sunset Strip』と『アルバム・銀座八丁』も展示いたします。

※ Martin Parr、Gerry Budger『The Photobook: A History volume 3』(Phaidon、2014年) 152ページより引用。

ホンマタカシ [Every Building on the Ginza Street] 2019年

上 [Every Building on the Ginza Street] 通常版(白黒図版)
下 [Every Building on the Ginza Street] 豪華版(カラー図版)100部限定

【写真集概要】
タイトル:Every Building on the Ginza Street


通常版
ソフトカバー / 蛇腹製本
スリーブケース付き
白黒図版 54ページ
180mm x 140mm 500部
4,800円 + 税
ご予約はこちら

豪華版
ソフトカバー / 蛇腹製本
スリーブケース付き
カラー図版 54ページ
180mm x 140mm 100部限定
サイン・ナンバリング入り
8,800円 + 税
ご予約はこちら

[Exhibition] THE READING ROOM FOR PROVOKE - 二手舎リーディングルーム・フォー・プロヴォーク

Added on by Yusuke Nakajima.

本展は、古書店・二手舎が昨年11月に刊行した『プロヴォーク復刻版』に関連する展覧会です。
台湾のmoom bookshopにて開催された「Provoke: 為了思想的挑釁式資料 ―― 二手舍復刻記錄書展』」の巡回展として、この度POSTにて開催することになりました。

本展は大きく分けて
(1) プロヴォーク同人たちのヴィンテージを含む写真集とプロヴォークに関連する資料や書籍の展示と販売、
(2) 復刻する際に使用されたオリジナルの原本、印刷原稿や校正刷といった制作プロセスに欠かせないマテリアルの展示、
(3) 映画監督・五十嵐耕平氏が製作したプロヴォーク復刻版のメイキング映像の上映。
この三つのセクションを軸にして構成されています。

また今回の展示空間は古道具LET' EM INの協力のもと「読書室」をコンセプトに設えております。ソファーや家 具、照明など厳選された古道具に囲まれた空間で、改めてプロヴォークとは何なのか、じっくりと再考する絶好の 機会をご提供いたします。

[展覧会概要]
「THE READING ROOM FOR PROVOKE」
会期:2019年2月16日(土) - 2019年3月10日(日) 会場:POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日
企画:二手舎 www.nitesha.com
協力:古道具 LET' EM IN letemin.jp


*オープニングトークイベント:2019年2月16日(土) 15:00-
「プロヴォーク復刻の現場から:プリンティングディレクター・高栁昇に聞く」
定員:35名
参加費:無料
聞き手:羅苓寧 (二手舎)

*関連トークイベント:2019年3月10日(日) 16:00-
対談 金子隆一(写真史家)×星野太(金沢美術工芸大学講師))
定員:35名
参加費:1,000円

*各回とも要予約。
ご参加をご希望の方は post@post-books.jp まで 件名に参加希望日をお書き添えいただき、
・お名前
・お電話番号
・参加人数
を明記のうえお申し込みください。

——-

『プロヴォーク』とは、1968年11月、美術評論家・多木浩二(1928-2011)と写真家・中平卓馬(1938-2015)によって発案され、そこに詩人の岡田隆彦(1939-1997)と写真家の高梨豊が同人として加わり創刊された同人誌です。 「思想のための挑発的資料」を副題とし、写真とエッセイ、詩で構成されています。第二号からは写真家・森山大道もメンバーとして参加し、第三号まで発行しましたが、1970年3月に総括集『まずたしからしさの世界をすて ろ』の刊行を最後に彼らはその活動を終え解散しました。 荒れた粒子、ノーファインダーによる不安定な構図、ピントの合っていない不鮮明な写真群は「アレ、ブレ、ボケ」と揶揄され、賛否両論を巻き起こし、ときには写真という枠を超えて大きなインパクトを同時代に与えました。

[Exhibition] POST PRECISION『takeo paper show 2018 precision』刊行記念

Added on by Yusuke Nakajima.

2018年夏と秋に東京と大阪で開催された紙の専門商社・株式会社竹尾主催の「takeo paper show 2018 precision」で、参加クリエイターによって制作された「新しい紙=precision paper」は、それぞれに新たな道筋をつくりながら、なお発展の途上にあります。

本展では、それらの紙を展示するだけでなく、実際に手にしていただけるコーナーもご用意しました(一部を除く)。また、東京展と大阪展の会場風景の模様や、ペーパーショウの会場で好評だった制作過程を撮影した映像も上映します。

会期中は、「takeo paper show 2018 precision」のアートディレクター・田中義久氏と、会場構成を担当した中山英之氏をホストに、参加クリエイターによる連続トークイベントも開催します。ペーパーショウを経て、改めて対話することで見える、未来の話へとつながる貴重な時間となります。

この開催を記念して、「takeo paper show」の記録を一冊にまとめた書籍に「precision paper」をセットにしたスペシャル・エディションも販売します。

「takeo paper show」参加クリエイター

安東陽子[紙布]
葛西薫[色紙]
田中義久[和紙]
DRILL DESIGN[段ボール]
永原康史[情報の紙]
原研哉[半透明の紙]
原田祐馬[厚紙]
藤城成貴[モールド]
三澤遥[機能紙]

*「takeo paper show 2018 precision」詳細はこちらをご覧ください。

takeo paper show 2018 東京展 会場風景
Photo by Shintarou Yamanaka (Qsyum!)

[展覧会概要]

POST PRECISION『takeo paper show 2018 precision』刊行記念

会期:2019年1月25日(金)–2月10日(日)
会場:POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日

[書籍情報]
『takeo paper show 2018 precision』2,800円(税別)
*オンラインストアでのご購入はこちら

「precision paper」付きBOX入りスペシャル・エディション 各6,800円(税別)
*オンラインストアでのご購入は以下よりご覧ください
安東陽子 [紙布]
葛西薫[色紙]
田中義久[和紙]
DRILL DESIGN[段ボール]
永原康史[情報の紙]
原研哉[半透明の紙]
原田祐馬[厚紙]
藤城成貴[モールド]

発行:株式会社竹尾
発売:HeHe

*スペシャル・エディションは、一部販売しない「precision paper」もあります。

takeo paper show 2018 東京展 会場風景 Photo by Shintarou Yamanaka (Qsyum!)

takeo paper show 2018 東京展 会場風景
Photo by Shintarou Yamanaka (Qsyum!)

[トークイベント]
「takeo paper show 2018 precision」のアートディレクター・田中義久氏と、会場構成を担当した中山英之氏をホストに、参加クリエイターや特別ゲストをお招きして、連続トークイベントを開催します。

予約方法
各回とも要予約。
ご参加をご希望の方は post@post-books.jp まで、件名に参加希望日をお書き添えいただき、
・お名前
・お電話番号
・参加希望日
・参加人数
を明記のうえお申し込みください。


***

プレイベント
日時:2019年1月25日(金) 19:00-20:00(18:30より受付)
登壇者:田中義久、中山英之、中島佑介(POST)
(※1/25(金)追記:中山さんに急遽登壇いただけることとなりました)
会場:POST
参加無料(定員:35名)


※2019/1/25(金)追記:変更事項
トークイベント開催時間が縮小され、20:00終了予定となりました。

 ***

日時:2019年2月1日(金) 19:00-20:30(18:30より受付)
ゲスト:DRILL DESIGN、藤城成貴
会場:POST
参加費:1,000円(定員:35名)

DRILL DESIGN(デザインスタジオ)
林裕輔と安西葉子によるデザインスタジオ。プロダクトデザインを中心に、国内外のメーカーにデザインを提供している。アートディレクション、素材開発、用途開発、技術開発段階からもプロジェクトに参画し、新しいデザインの可能性を広げている。
http://www.drill-design.com/

 

藤城成貴(プロダクトデザイナー)
東京都生まれ。桑沢デザイン研究所卒業。1998年より株式会社イデーに入社。定番商品及び、特注家具をデザインする。2005年に退社し、shigeki fujishiro designとして個人でデザイン活動を行っている。主な取引先に、Hermès petit h、Adidas、HAY、2016/ Arita、dosa、NIKON、CAMPER、Hermès Japanなど。
http://shigekifujishiro.com/

 

※2019/1/29(火)追記

日時:2019年2月5日(火) 19:00-20:30(18:30より受付)

特別ゲスト:ポスタルコ

会場:POST

参加費:1,000円(定員:35名)

Postalco
マイク・エーブルソン、エーブルソン友理

2000年にNYブルックリンでPostalcoを共同創業。日々の暮らしに用いられるモノを観察し、探求し、「モノの見方」を製品化してきました。革製品、ノート、レインウェア、ペン、バッグ、そして家具まで。2001年に東京に拠点を移して15年以上経ちましたが、日本のクラフトに新しい可能性を見つけることに夢中になっています。
https://postalco.net/index.html

 

日時:2019年2月8日(金) 19:00-20:30(18:30より受付)

ゲスト:安東陽子

会場:POST

参加費:1,000円(定員:35名)



安東陽子(テキスタイルデザイナー・コーディネーター)
1968年東京都生まれ。株式会社布での勤務を経て、2011年安東陽子デザイン設立。多くの建築家が設計する公共施設や個人住宅などにテキスタイルを提供。近年では伊東豊雄設計の「台中国家家劇院」のテキスタイルデザインなども手がける。
http://www.yokoandodesign.com/

 

日時:2019年2月9日(土) 15:00-16:30(14:30より受付)

ゲスト:永原康史

会場:POST

参加費:1,000円(定員:35名)

永原康史(グラフィックデザイナー)
多摩美術大学情報デザイン学科教授。愛知万博「サイバー日本館」、スペイン・サラゴサ万博日本館サイトのアートディレクターを歴任。電子メディアや展覧会のプロジェクトも手がけ、メディア横断的なデザインを推進している。
http://www.nagahara.gr.jp/

 

<連続トークイベント:ホスト>

田中義久(グラフィックデザイナー・美術家)
1980年静岡県生まれ。武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業。主な仕事に美術館などの文化施設のVI計画、ブックショップの共同経営、アートフェなどのアートディレクションのほか、アーティストの作品集や共同制作なども行なっている。また、飯田竜太(彫刻家)とのアーティストデュオ「Nerhol」としても活動し、国内外で展覧会を開催している。

 

中山英之(建築家)
1972年福岡県生まれ。2000年に東京藝術大学大学院美術研究科建築専攻修士課程修了後、伊東豊雄建築設計事務所勤務。2007年に中山英之建築設計事務所を設立。2014年に東京藝術大学美術学部建築科准教授に就任、現在に至る。
http://www.hideyukinakayama.com/

 

[Pop Up Event] 2019/1/13- EDITION MAEGHT at &SHOP KYOTO

Added on by Yusuke Nakajima.

[Pop Up Event]

ARTS&SCIENCEが展開する&SHOP Kyotoにて、「EDITION MAEGHT at &SHOP KYOTO」を開催する運びとなりました。

今回は、フランスの老舗ギャラリー・Galerie Maeght(マーグ画廊)によって、1973年に設立された出版部門〈Edition Maeght〉に焦点をあて、美術雑誌「Derrière le miroir(デリエール・ル・ミロワール)」と、蛇腹式の製本を数多く発表する作家、Warja Lavater(ウォーリャ・ラヴァター)のタイトルをご紹介します。

どうぞ足をお運びのうえ、会場で実物に触れてみてください。

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EDITION MAEGHT at &SHOP KYOTO

会期:2019/1/13(日) スタート(終了時期未定)
会場:&SHOP Kyoto
   604-0922 京都府京都市中京区木屋町通二条東入東生洲町 482-3
   (地下鉄東西線 京都市役所前駅より徒歩5分)
時間:11:00-19:00

Derrière le miroir(デリエール・ル・ミロワール)
1946年に創刊された美術雑誌。「鏡の裏」という意味をもつこの雑誌は、ギャラリー・マーグで開催される展覧会にあわせて編集された展覧会カタログでもあり、1982年の終刊までに全253号が刊行された。アーティストと共に制作した上質なリトグラフによる複製図版と、同時代の名だたる分筆家による詩や評論などが組み合わされた誌面は、それ自体が作品になるほどの出来栄えだった。また芸術家によって同誌のために新たに制作されたオリジナルのリトグラフが数多く収録されることも。発行部数は当初1,000部程度だったが、後半となると人気作家のものは10,000部を超えるものもあった。

Warja Lavater(ウォーリャ・ラヴァター)
1913年 スイス・ヴィンダートゥール出身の作家。蛇腹式絵本を数多く発表しているが、いずれの物語の登場人物も円、三角、四角、記号といったピクトグラムであらわし、抽象的な表現へと落とし込まれている。登場人物と記号とが対応するリストをたよりに想像力を培わせてくれるようなアートブックは、リトグラフの豊かな色彩や風合いともあいまって、一種の芸術作品のような完成度の高さが印象的。

[Information] 2018年12月〜2019年1月 年末年始営業の日程

Added on by Yusuke Nakajima.

日頃より弊店・POSTに関心をお寄せいただきありがとうございます。
2018年12月〜2019年1月の年末年始営業は以下のとおりです。

2018年12月29日(土)まで         通常営業(12:00-20:00)
2018年12月30日(日)〜2019年1月4日(金)   年末年始休業(終日閉店)
2019年1月5日(土)より           通常営業(12:00-20:00)

来る年が皆さまにとって素晴らしき一年となりますように。

[Exhibition / Start] 富安 隼久「Fuchs / TTP」

Added on by Yusuke Nakajima.

本日12/22(土)の18:00より、富安隼久展覧会「TTP / Fuchs」のオープニングレセプションを開催いたします。
ドリンクとともに、富安さんがご持参くださったスイスのお菓子をふるまわせていただきます。
お誘いあわせのうえ、お気軽にご参加ください。

なお、明日12/23(日祝)の本会期スタートに先立ち、会場をご高覧いただけるように開放いたしました。
日中のご来場も歓迎いたします。
連休初日、あいにくの雨模様ですが、どうぞ足をお運びください。

IMG_3525.JPG

[Exhibition / Talk Event] 2018/12/23-2019/1/13 富安 隼久「Fuchs / TTP」

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、日本人写真家である富安 隼久(とみやす はやひさ)の写真展「Fuchs / TTP」を開催いたします。

©Hayahisa Tomiyasu

富安隼久は現在ドイツ・ライプツィヒとスイス・チューリッヒを拠点として活動。本年、イギリスの出版社MACKが主催する過去に写真集出版経験の無い作家の出版支援を目的とする「First Book Award」のグランプリ受賞に伴い、作品集『TTP』を刊行し、注目を集めました。今回会場では、『TTP』より抜粋した作品のスライドと共に、本作の前身かつ制作のきっかけでもある作品『Fuchs』を展覧いたします。

また、12月24日(月休)には写真家 ホンマタカシをゲストに迎え、トークイベントを開催いたします。

*タイトルの「TTP」はドイツ語の「Tischtennisplatte(卓球台)」の略称。「Fuchs」は「狐」を意味する。

[展覧会概要]

富安 隼久 「Fuchs / TTP」
会期:2018年12月23日(日祝) - 2019年1月13日(日)
会場:POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日
共同企画:twelvebooks
※12月30日(日)-1月4日(金):年末年始休業
※12月24日(月休)はトークイベント開催のため、13:00-14:30の間はショップスペースをクローズ、14:30-17:00のみ特別営業

*オープニングレセプション:2018年12月22日(土) 18:00-20:00

[関連イベント]

トークイベント 富安 隼久 × ホンマタカシ

日時:12月24日(月祝) 13:00-14:30(12:30より受付)
会場:POST
参加費:1,000円(税込)

※2018/12/20(木)追記
本イベントは定員に達したため、お申込を締め切らせていただきました。
お問い合わせをいただきありがとうございます。

<略歴>

富安 隼久(とみやす はやひさ)

1982年生まれ、神奈川県出身
2006年東京工芸大学芸術学部写真学科卒業
2013年ライプツィヒ視覚芸術アカデミーにてディプロム、2016年同校にてマイスターシューラー号取得(ペーター・ピラー教授)
2014-2016年ライプツィヒ視覚芸術アカデミー夜間写真講座非常勤講師
2017年よりチューリッヒ芸術大学芸術・メディア学部助手
近年の主な展示に、∞ (Gallery b2, ライプツィヒ、ドイツ)、The Photographic(UG im Folkwang, エッセン、ドイツ)、フォトロンドン、12.ABP -ドイツ現代写真-(ゲラ美術館, ゲラ、ドイツ)、Verfuerung(ホーフハイム美術館、 ホーフハイム、ドイツ)、Plat(t)form 17(ヴィンタートーアミュージアム, ヴィンタートーア、スイス)などがある。
www.tomiyasuhayahisa.com

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ホンマタカシ

写真家
2011年から2012年にかけて、個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。
著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』(平凡社)、近年の写真集に「MACK」より刊行したカメラオブスキュラシリーズの作品集『THE NARCISSISTIC CITY』などがある。今年7月に『ホンマタカシの換骨奪胎―やってみてわかった!最新映像リテラシー入門―』(新潮社)を刊行した。
betweenthebooks.com

[写真集情報]
タイトル:TTP

著者:富安 隼久

定価:5,550円(税別)

判型:260ページ / ソフトカバー / 200 x 270 mm
テキスト:英語
発行日:2018年

ISBN:978-1-912339-24-2

出版社:MACK

www.twelve-books.com/products/ttp-by-hayahisa-tomiyasu


日本人写真家、富安隼久(Hayahisa Tomiyasu)の初作品集。ドイツ・ライプツィヒで、当時作者が住んでいた学生寮の部屋の窓から撮影した写真で構成。8階の南向きの部屋から見渡せる公園に置かれた卓球台に焦点を当て、デッドパン・スタイル(※註)を用いて定点観測的に撮影。その間に時刻や季節、公園に訪れる人々が移ろいでいく。タイトル「TTP」を意味する「tischtennisplatte(卓球台)」が本来の卓球台として使われるだけでなく、日光浴であったり、スケートボードの障害物、物干し、子供がよじ登る遊具、ミーティングスポット、賑やかな通りからの避難場所などその用途は数知れず、ページをめくるたびにこの卓球台が異なる表情を見せる。作者の長きに渡る好奇心の結果、人間の行動から滲む習性やユーモア、それぞれの人の持つ独特な気質をこの謙虚に鎮座する卓球台のもとで垣間見ることができる。本書は、イギリスの出版社MACKが主催する過去に写真集出版経験の無い作家の出版支援を目的とする「First Book Award」の2018年グランプリ受賞に伴い刊行。

※註 主観や感傷、ドラマチックな誇張を可能な限り抑え、対象を客観的、中立的に描写する手法