[Interview] Nerhol: Slicing the Onion

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7/26(日)まで開催中のNerhol新作展において、[Slicing the Onion]に関連する質問をし、回答を寄せてもらいました。
会場の作品とあわせてぜひご覧ください。

Q. 本シリーズを作成するに至った経緯を教えてください。

Nerholは流動する被写体をモチーフとしてきましたが、それは消費される社会の縮図である有機性に着目していたからです。ミクロコスモス(小宇宙)としても捉えられる人間、それ自体が相対的な時間軸とは別に、個の確立として持つ時間軸があり、それを写真と彫刻的な手法で定着させてきました。

それら一連の作品群の手法を元に、「静物」というそれぞれの有機物を構成してきたものを取り入れようと試みました。それには「彫る」という行為に於ける内包された形を浮かび上がらせる性質と、素材と手法のバリエーションによる視覚可能な表情の違いをみることができるという二つに大きく立ち返っています。より身近な主題をモチーフに、それらが持つ、見ることができない風景を見るために今回のシリーズがスタートしました。 

 

Q. なぜ被写体にタマネギを選んだのですか?それ以外の食物では成立しないのでしょうか?

私たちが対象にしているものは日常に多数存在していますし、必要性は日常性です。ドイツの小説家ギュンター・グラス(1927-2015)は著作『ブリキの太鼓』などを通じてドイツの社会主義に対する懐疑や反省の意を表し多くの支持を得てきましたが、自伝的作品『Peeling the Onion』では第二次世界大戦中にナチス親衛隊に入隊していたことを明かしました。本人いわく、今でこそ社会主義は過ちだと分かっているというが、社会主義に加担していたという極めてセンセーショナルな独白は、世界的にも大きな非難を呼びました。しかし、ここでいう加担とは全体主義により起こった事象であって、私たちは日常において何かを手に入れ、食していることに問題意識を置き、深刻に考えることはないでしょう。グラスは、自分の身の回りに起こった事柄を、一枚一枚タマネギの皮をむくように丁寧に書き綴ります。タマネギはシンメトリーではないのです。

 

Q. 被写体の定点観測のプロセスを教えてください。

壁面に固定されたタマネギを真俯瞰で撮影していきます。
スライサーで1ショットに対し一回ずつ、できるだけ薄くスライサーで正面から削っていきます。
タマネギには大きさの個体差が多少あるので、モノによっては70枚で全て切り落とされるものもあれば、100カット以上に及ぶものもあります。その後、撮影された一連の写真を時系列で印刷、ひとつの紙の束にし、カッターナイフで一枚ずつ彫っていきます。会場でひとまとまりのグループとなって展示されている5~7つの作品はすべて同一の被写体です。

[Exhibition] 黒田潔: Water

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この度、POST では、イラストレーター/デザイナー黒田潔の新作シリーズ「Water」の展覧会を開催、本展にあわせて同名の作品集を出版します。

 

©Kiyoshi Kuroda All Rights Reserved

動物や植物といった具象的なものを丁寧に描き上げる作品で知られる作者が、今回着目したのは「水」。
グラスに注がれた水、水をかけられたポット、水面から顔をだす北極グマ。水のある典型的な情景から始まり、水から連想したペンキ、コップ、人物…と、物体や事象へと派生していきます。かたちを持たない水が、時間を経て刻一刻と変化していくその一瞬を切り取ると、そこには豊かな表情があらわれます。
これまでの緻密で生命力溢れる作品群とは異なり、余白を持たせながらストレートな筆致で描かれるモノクロームの本作は、鑑賞を通じて各々が自由に想像を広げたり、感情の入り込むような余地があります。
新たな試みへと臨む黒田の新作をぜひご覧ください。

 

【展覧会】
黒田 潔 [Water]
会期 2015年7月31日(金) - 8月16日(日)
時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST

【オープニングレセプション】
日時 2015年7月31日(金)  19:00-21:00
会場 POST

【トークイベント】
日時 2015年8月7日(金) 19:00-20:30 /開場18:30
会場 POST /要予約/ゲスト:山田 遊(method)
※申込方法などの詳細はこちら

©Kiyoshi Kuroda All Rights Reserved

【アーティストステートメント】

今回の展覧会では、水の流れや泡、水滴や水の歪みといった「水」から派生する作品をモノクロのドローイングで描いた作品を展示します。
水といったかたちの変化するモチーフは、液体の水だけでなく、湿気や湿度といった水分、湿度のある空気感や感情といった目に見えないものも含めて表現しました。
近年中心となっていた動植物の美しいフォルムを精密な描写で描く表現から、かたちを持たない水というモチーフを白黒のシンプルなタッチで描くことで、かたちの捉え方や線の変化など新しい発見と進化が制作していく中で生まれました。

黒田 潔

【作家略歴】
黒田 潔 Kiyoshi Kuroda

1975年東京生まれ。2001年多摩美術大学大学院美術研究科グラフィックデザイン専攻修了後、幾つかのデザイン事務所を経て、2003年にイラストレーターとして活動を開始し、線画で描かれる動植物のアートワークで広告や本の装丁をはじめ、さまざまな分野で活躍を続ける。2009年(株)KABWA設立。大阪成蹊大学客員教授。
今までの展覧会には、「線」TETOKA(2014年/東京)、「オープンスタジオプロジェクト』NANZUKA(2011年/東京)、「MOTアニュアル装飾」東京都現代美術館(2010年/東京)、「Nam June Paik Festival,Now Junp!」ナム・ジュン=パイク・アート・センター(2008年/韓国・龍仁)等がある。
主な作品集に「森へ」(ピエ・ブックス)、古川日出男との共作「舗装道路の消えた世界」(河出書房新社)がある。
http://www.kiyoshikuroda.jp/

[Exhibition] Nerhol: Slicing the Onion / Start

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本日7/3(金)より、アーティストユニットNerhol(ネルホル)の新作展「Slicing the Onion」がスタートしました。

初日19:00よりレセプションを開催します。
あいにくの雨模様ではありますが、ぜひお誘い合わせのうえご参加ください。

[AMC Books] Start

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本日7/2(木)より、新しい出版社特集がスタートしました。
今回は、イギリス・ロンドンを拠点とするイメージ・アーカイブ機関「ARCHIVE OF MODERN CONFLICT(AMC)(現代紛争にまつわるアーカイブ)」の出版事業であるAMC Books(エーエムシー・ブックス)です。
現在入手できる約45タイトルが店頭に並びます。ぜひ足をお運びください。

この活動では現代アーティストやアート・キュレーターとのコラボレーションを経て、アーカイブを「本」というフォーマットに再編集することにより、新しい価値や視点を与える試みを行っています。AMCの収蔵品をいわば「素材」として世界中のアーティストに提供し、アーティスト独自の目線で編集・制作される作品集シリーズや、膨大な匿名写真のコレクションを独自のキュレーションで再編集した雑誌「AMC2 」シリーズの発行など、自らのコレクションを余すことなく有効かつクリエイティブに活用しています。これまでに50タイトル以上の作品集を発行し、様々な賞を受賞・ノミネートされており、出版界でもその動向が注目される存在となっています。 エキセントリックとも称される、時に反体制的な視線や、歴史あるものを皮肉と現代的なクリティカル・センスを持って新しい形に再編集する活動は非常にイギリス的であり、また優れたアーティストを選抜するキュレーション能力が世界でも高く評価されています。 「アーカイブ」の役割を現代的な視点で解釈し、収集した資料の将来的な歴史化を見据えながら独自な発展を遂げてきたAMCの活動は唯一無二のものとして、今後の活動にさらなる注目が集まっています。
(以上、イントロダクションの日本語訳より抜粋)

[Exhibition] Nerhol: Slicing the Onion

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この度、POSTでは、現在、国内外で注目を集めるアーティストユニットNerhol(ネルホル)の新作展を開催します。2012年4月に開催した展覧会以来、3年ぶりとなるPOSTでの個展では「食物」をテーマとした作品を発表します。

 

日々私たちの食卓へと運ばれてくるさまざまな食物。
それらの由来は様々ですが、大量生産・大量消費を未だにベースにし続ける経済は、食物においても生産・流通・消費の様々な場面を規格化することで、その構造を支えています。

今回、Nerholはタマネギを被写体に選びました。何層にもわたって同じ表情を内側に湛える食物がタマネギです。
本展では、タマネギの塊(マス)をスライスし、その個体の成長の結果として現れる皮層を定点観測した約80枚の写真を時系列で重ね合わせ、5~ 7パターンの切り方でカットした新作36点を発表します。
私たちが避けがたく/知らずに加担し続ける資本主義の構造をそれとなく示唆しながらも、表象的な魅力を軽やかに担保する Nerholの新作をぜひご覧ください。
 

【展覧会概要】
会期 2015年7月3日(金)~7月26日(日)
時間 12:00~20:00(月曜休み、祝日の場合は通常営業)
会場 POST

【レセプション】
日時 2015年7月3日(金) 19:00〜21:00
会場 POST

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Nerhol(ネルホル)

Nerholは、田中義久と飯田竜太の二人からなるアーティストユニット。それぞれの活動を展開していた二人は、現代においていかにして問題を提起し、人に伝えていくかという方法論において共通項を見出し、2007年よりNerholとして活動を開始する。
その後、国内外の美術館やギャラリーの展覧会への参加を重ねるなか、現代の経済活動が生み出し続ける消費と生成、忘却という巨大なサイクルの急所を突くような作品を一貫して制作している。その作品は、amana photo collectionに収蔵されるなど、国内外を問わず、近年評価を高めつつある。
田中は1980年に静岡県に生まれ、2004年武蔵野美術大学造形学部空間演出デザイン学科を卒業後、東京を拠点に活動を続ける。飯田は、1981年に静岡県に生まれ、2014年 東京藝術大学大学院美術研究科先端芸術表現専攻修了、現在は青森県八戸市から東京に拠点を移して活動している。
直近の展覧会には、IMA CONCEPT STORE(2014年/東京)、EYE OF GYLE(2014年/東京)、foam museum(2015年/オランダ・アムステルダム)YOUNGEUN MUSEUM OF CONTEMPORARY ART(2015年/韓国・光州)がある。
http://www.nerhol.com/

[Exhibition] 北井一夫写真集「抵抗 カラー補足版」出版記念イベント / Start

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本日6/25(木)より、北井一夫写真集「抵抗 カラー補足版」出版記念イベントがスタート。
会場には、モノクロームのネガで撮影されたオリジナル作品8点を展示しています。
ご来場の際には、写真集とあわせてご高覧ください。

なお、今週末6/28(日)18:00より開催されるトークイベントも、引き続き参加受付中です。
詳細・申込方法はこちらから。

[Exhibition] 北井一夫写真集「抵抗 カラー補足版」出版記念イベント

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この度、POSTでは、写真家・北井一夫の写真集「抵抗 カラー補足版」の出版にあわせて展覧会を開催します。

©Kazuo Kitai

 

私の写真は「抵抗」を撮ったことからはじまった。
写真集「抵抗」は12枚のカラー写真を使いたかったが、経済的理由からモノクロームになってしまった。私は「抵抗」が未完成だという気持ちを持ち続けていた。未完成だった「抵抗」を完成させたくて、この「カラー補足版」を作ることにした。

北井一夫

©Kazuo Kitai

1964年11月7日、当時20歳だった北井は、アメリカ原子力潜水艦横須賀寄港に反対した全学連の闘争を撮影しました。写真をやめようと決心してから一年以上も高温多湿な場所に放置したモノクロームのフィルムを用いて、その劣化をマチエールに見立てて撮影を敢行したのだと言います。学生たちの社会への反抗の姿は北井自身の写真の秩序への反抗と結びつき、それを写真に定着できるかという実験の好機となりました。被写体はピンボケでカメラも手ブレ、フィルムは粗粒子でザラザラなうえに擦り傷だらけ…模範的な写真とは対照的な出来映えでしたが、それは北井にとって思い通りの良い仕上がり。これをもとに写真集を作ろうと決心し、今度は横須賀基地周辺にある米兵相手のバー街をネガカラーで撮影しました。
本来は、モノクロームで学生たちのデモと機動隊、カラーで横須賀バー街にたむろする米兵たち、と対比を繰り返すページ構成を想定していました。しかし制作費が足らず、結局翌65年に全ページがモノクロームだけの印刷で初めての写真集「抵抗」を自費出版しました。
それから半世紀が経ちました。当時の横須賀基地の街を撮ったネガカラーはいままで一度もプリントされることはありませんでした。2015年の節目にあたり、ようやく本来の色付きの写真集「抵抗 カラー補足版」が完成しました。

会場では、写真集「抵抗 カラー補足版」を先行販売するほか、モノクローム作品の展示販売をいたします。
なお、会期中にはトークイベントも開催しますので、お誘い合わせのうえご来場ください。

協力 ZEN FOTO GALLERYshashasha

©Kazuo Kitai

【展覧会概要】
会期 2015年6月25日(木)~6月30日(火)
時間 12:00~20:00
会場 POST

 

【トークイベント】
ゲスト:北井一夫/東方輝(2手舎
日時:2015年6月28日(日) 18:00~19:30(開場 17:30)
会場:POST
定員40名、要予約、入場無料

 <申込方法>
予約は営業時間中(火〜日曜日 12:00〜20:00)にお電話(03-3713-8670) 、
またはe-mail post@post-books.jpまでご連絡ください。

メールでのご予約の際は、
■お名前
■お電話番号
■ご参加希望人数
を明記の上お申し込みください。
定員に達した時点でお申込を締め切らせていただきます。

©Kazuo Kitai

【作家略歴】
北井一夫(きたい かずお) 1944年12月26日 中国鞍山市に生まれる。
1965年 日本大学芸術学部写真学科中退。
1972年 日本写真協会新人賞を受賞。
1976年 第1回木村伊兵衛賞を受賞。

【写真集概要】
北井一夫作品集3「抵抗 カラー補足版」
発行者:北井一夫
発行所:KAZUO KITAI FOTO INSTITUT
写真・構成:北井一夫
デザイン:石山さつき
協力:ZEN FOTO GALLERY
印刷:株式会社東京印書館 295mm x 295mm カラー13ページ 限定151部/サイン・ナンバー入り
価格:20,000円+税

[Exhibition]生活文化誌「疾駆/chic」:第5号刊行記念展覧会 / Start

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本日5/30(土)より、疾駆第5号刊行記念展覧会がスタート。
本誌に掲載された小林エリカさんのイラスト原画全25点を順に観ていくと、寒さで凍えるなか手を動かした筆致や雪でにじんだインクなどから、彼らが2015年3月10日に皇居のまわりを一周したときの情景が想像できます。
展示された作品にはそれぞれ番号が振られ、会場の壁一面に拡がる皇居のまわりをかたどったインスタレーションと呼応しています。ご高覧の際は、ぜひ照らし合わせてみてください。

また、今月上旬にヨーロッパで仕入れた新刊・古書の本も続々届き、早速店頭に展開しています。ご来場にあわせてこちらもぜひご覧ください。

[Exhibition]生活文化誌「疾駆/chic」:第5号刊行記念展覧会

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この度、POSTでは、5月上旬に刊行された生活文化誌「疾駆/chic」第5号の刊行を記念して、展覧会を開催いたします。

展覧会では、今号の「東京」特集を彩る小林エリカさんのイラスト原画から約25点の作品を展示・販売いたします。本誌に掲載の小林エリカさんのテキストとともに、特集内容をより深くご紹介する貴重な機会となります。皆さま是非ご来場ください。

©Erika Kobayashi

【展覧会】
生活文化誌「疾駆/chic」:第5号刊行記念展覧会
会期 2015年5月30日(土) 〜6月21日(日)
時間 12:00 - 20:00 /月休
会場 POST

[DSMG] AMC Books

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本日5/22(金)より、DOVER STREET MARKET GINZA 3Fに新しい本が並びました。
今回は6月からの恵比寿POSTでの特集に先立ち、AMC Booksの22タイトルを展開しています。

また、DSMGのwebサイトでも紹介していただいています。
http://ginza.doverstreetmarket.com/dsmpaper/new_items.html

銀座にお越しの際は、ぜひ足をお運びください。

[津田直] The North Face 2015 spring / summer catalog “Inheriting” 掲載

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アウトドアブランドThe North Faceの2015 spring / summer catalog “Inheriting”に、
2014年2月にPOSTで展覧会を開催した津田直氏の「SAMELAND」シリーズの写真とテキストが掲載されています。

“Inheriting(継承)”をテーマとして、津田氏の巻頭特集のほかにもプロスキーヤーの三浦雄一郎氏、漫画家のしまおまほ氏などへのインタビューをはじめとするコンテンツがあわせて掲載されています。

現在、全国のThe North Faceストアにてカタログが配布されています。
ご興味のある方は是非お近くのお店まで足をお運び下さい。

The North Face HP  http://www.goldwin.co.jp/tnf/

疾駆/chic 5号

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本日5/3(日祝)開催の疾駆トークイベントに先立ち、最新号となる5号が届きました。
早速店頭で展開しています。

今夜はイベント開催に伴い、通常営業は18:30までとなります。
ご来店の際はご注意ください。
※トークイベントは定員に達しましたので、申込は締め切らせて頂きました。予めご了承ください。

[SPOT] ブロッシャー

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ブロッシャーが届きました。早速店頭で配布しています。
POSTの本を象ったグラフィックとは一変し、本を斜めに重ね積み上げたビジュアルです。
表面は青、裏面は赤一色の単色で印刷しています。

[talk event] 生活文化誌「疾駆/chic」第5号刊行記念トークイベント「今の東京、これからの東京」

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4月下旬に刊行される「疾駆/chic」第5号を記念して、53日(日)1930分より、恵比寿 POSTにてトークイベントを開催します。

小説家・漫画家の小林エリカさん、編集者の林央子さんに加えて、疾駆連載執筆者の蓮沼執太さんとともに今の「東京」、これからの「東京」について語り合います。
みなさま是非お越しください。

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5号の特集は「東京」。
3月のある日、小説家・漫画家の小林エリカさんとともに、東京の街を取材しました。
今号は、小林さんが綴る文章、描くイラストとともに、2020年東京オリンピックに向けて姿を変えていこうとしている東京の街に迫ります。
いくつかの連載も「東京」特集と連動した特別版でお届けします。クリエイティブ・ディレクターの小池一子さんや、建築家の平田晃久さん、編集者の林央子さんらもご登場いただきました。どうぞお楽しみに。

 

©Erika Kobayashi

トークイベント
日時 201553()  19:30 – 21:00
開場 19:00/スタート 19:30
会場 POST/limArt
ゲスト 小林エリカ × 林央子 x 蓮沼執太   司会 菊竹寛(疾駆/chic編集長)
参加費 1,000円(ワンドリンク付/当日会場にて現金のみ承ります)

定員40名/要予約

【申込方法】
予約は営業時間中(火〜日曜日 12:0020:00)にお電話(03-3713-8670) 、
またはe-mail post@post-books.jpまでご連絡ください。

メールでのご予約の際は、
お名前
お電話番号
ご参加希望人数
を明記の上お申し込みください。
定員に達した時点でお申込を締め切らせていただきます。

[SPOT]

Added on by Yusuke Nakajima.

この度、POSTで本にまつわる企画展を開催します。

一冊の本ができあがる過程で、デザイナーは本の仕上がりを決定づける大きな役割を担っています。しかし、本を作る上でデザイナーがどういった役割を担っているのか、仕上がった本にはその一部分しか表れていません。
定期的に開催する[SPOT]は、毎回一組のデザイナーにフォーカスし、彼らがデザインした本を展示するとともに、インタビューを通じてそれぞれのブックデザインの背景にあるコンセプトや、デザイナー/作家間の恊働作業について紹介し、本作りにおけるデザイナーの役割やブックデザインについて知ってもらうための展覧会です。


第一回目はオランダのグラフィックデザイナー、Mevis & Van Deursen。アーマント・メーフィスとリンダ・ファン・ドゥールセンの二人組のグラフィックデザインチームです。 これまでに数々の優れたブックデザインを手がけ、最近ではアムステルダム市立美術館のサイン計画も担うなど、オランダ国内では重要な仕事を残しています。
今回は、彼らが手がけた本27冊をまとめて紹介します。

インタビューの一部はウェブサイトDOTPLACEに公開しています。ぜひご覧ください。(インタビューテキスト全文は会期途中より会場で配布します)

 

 

【SPOT: Mevis & van Deursen】
会期 2015年4月11日(土)〜5月07日(木)
時間 12:00〜20:00(月曜休み)
会場 POST

Mevis & van Deursen (メーフィス&ファン・ドゥールセン)

アーマント・メーフィス(1963年オイルスベーク生まれ)とリンダ・ファン・ドゥールセン(1961年アールデンブルグ生まれ)は,アムステルダムを拠点とするグラフィックデザイナー。ふたりはヘリット・リートフェルト・アカデミーを1986年に卒業後,共同で仕事を始めた。それ以来,メーフィス&ファン・ドゥールセンは,アート,ファッション,建築,デザインの本やカタログのデザインに主軸を置いてきた。彼らのデザインした本は多岐にわたっており,その主なものに,写真家,アーティストの作品集として,リネケ・ダイクストラ,ピーター・ダウンスブロー,アグライア・コンラート,ウォルター・ニーダーマイヤー,ガブリエル・オロスコ,バス・プリンセン,ケリス・ウィン・エヴァンスなどがあり,建築家の作品集として,デルガン=メイスル建築事務所,クリスチャン・ケレツ,オフィス・ケルステン・ゲールス・ダヴィッド・ファン・セーヴェレン,SANNAなどがある。また,キュレーターのモリッツ・クーンとの「ラーセン・エフェクツ」展,「オルビス・テララム世界制作の方法」展での協働作業によるカタログや,美術誌「メトロポリスM」や「ドゥ・グローネ・アムステルダマー」等の定期刊行物の仕事もある。また,さまざまな文化施設やイベントのヴィジュアルアイデンティティを制作しており,その主なものに,2001年の欧州文化首都ロッテルダム,ボイマンス・ヴァン・ベーニンゲン美術館,ロッテルダム国際建築ビエンナーレ,ヴェネチアビエンナーレ国際建築展2010,アムステルダム市立美術館,シカゴ現代美術館などがあるほか,オランダのファッションデザイナーのヴィクター&ロルフのヴィジュアルアイデンティティ及び出版物も手がけている。彼らの仕事は様々な美術館やギャラリーで展示され,書籍や雑誌に取り上げられてきた。また,オランダ国内を始め世界各国の教育機関で講義やワークショップを行ってきた。アーマント・メーフィスは教育機関ヴェルクプラーツ・ティポグラフィをディレクションしており,リンダ・ファン・ドゥールセンはヘリット・リートフェルト・アカデミーのグラフィックデザイン学科長を2001年から2014年まで務め,両者ともにアメリカのイェール大学の美術学校でも教鞭を執っている。彼らの長きにわたる共同作業の成果の記録は『リコレクテッド・ワーク:メーフィス&ファン・ドゥールセン』(Artimo, 2005)として出版されている。2012年に彼らはブルノビエンナーレのグランプリを受賞し,2014年に個展「私たちのアート:メーフィス&ファン・ドゥールセン」を開催した。

[talk event] 津田直 meets 川内倫子「空っぽからの歩み。光にさわる、風景をなぞる。」

Added on by Yusuke Nakajima.

4月24日(金)、写真家の津田直氏と川内倫子氏のトークイベントが原宿VACANTで開催されます。
お誘い合わせのうえぜひご参加ください。

©Nao Tsuda

“空っぽ”とは、フィルムカメラのこと。
空っぽの箱であるフィルムカメラに、かけがえのない光景をそっと仕舞い、持ち帰る―。
空っぽだからこそ、世界を内側に仕舞い込むことができる。写真という装置ゆえのおもしろさが、そこにはあります。
 
ここらであらためて、写真のこと、じっくり話し合ってみたい。
そんな気持ちから、春の一夜に実現する対談です。
ふたりの写真家が真摯に顔を合わせるひとときを、飲みものでも片手に、共有しませんか。

©Rinko Kawauchi

津田直 meets 川内倫子「空っぽからの歩み。光にさわる、風景をなぞる。」

日時 2015年4月24日(金)  19:30- (開場 19:00)
会場 VACANT
ゲスト 津田直×川内倫子
主催 provokeproject
予約フォーム http://www.vacant.vc/contact/reserve.php?id=190
イベント詳細  http://www.vacant.vc/d/190

 

*プロフィール
津田直
1976年神戸生まれ。世界を旅し、ファインダーを通して古代より綿々と続く、人と自然との関わりを翻訳し続けている写真家。2001年より国内外で多数 の展覧会を中心に活動。2010年、芸術選奨新人賞美術部門受賞。主な作品集に『SMOKELINE』、『Storm LastNight』(共に赤々舎)、『SAMELAND』、『NAGA』(共にlimArt)等がある。
http://tsudanao.com

川内倫子
1972年滋賀県生まれ。2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛賞受賞。2009年にICP(International Center of Photography)主催の第25回インフィニティ賞芸術部門受賞。2012年に東京都写真美術館で個展「照度 あめつち 影を見る」を開催し、第63回芸術選奨文部科学新人賞、第29回写真の町東川賞国内作家賞を受賞。個展、グループ展は国内外で多数。最新刊にイケムラレイ コとの共著『きらきら』などがある。現在ウィーンのKUNST HAUS WIEN Museum Hundertwasserにて個展「Illuminance」を開催中。
http://www.rinkokawauchi.com/