この度POSTでは、『光に住み着く Inhabiting Light』(文:篠原雅武 写真:川内倫子)の刊行を記念して、展覧会を開催いたします。
また、6月15日(日)には本展のレセプションと、川内と篠原による予約制のトークイベントも実施いたします。
©︎ Rinko Kawauchi
【展覧会概要】
川内倫子+篠原雅武 / Inhabiting Light
会場: POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期: 2025年6月13日(金)~2025年7月13日(日)
時間: 11:00-19:00
定休日: 毎週月曜日
レセプション:
6月15日(日)17:30〜19:00
参加費無料、予約不要となりますので、ぜひこの機会にお気軽にご参加ください。
トークイベント:
川内倫子+篠原雅武 トークイベント
6月15日(日)
15:30 受付開始
16:00 トークイベント開始
17:00 トークイベント終了
定員:25名
入場料:1500円
トークイベントの後、お二人のサイン会を開催します。
参加をご希望の際は、以下のフォームよりお申し込みください。
https://20250615-talkevent-inhabiting-light.peatix.com/
『光に住み着く Inhabiting Light』は、篠原雅武が書いた文章に対し、川内倫子が写真で返信し、そこに篠原が文章で応答するというような、文章と写真のダイアローグで構成されています。書く際に篠原は、「写真で重要なのは何を撮るかではなく、いかにして撮るか、である」という川内の言葉に、何度も立ち返ったと言います。
あとがきには次のように書かれています。
「私たちは、現実に何かを経験している。私たちが何かを経験するとき、それがいかにしてこの世に生じてきたかを問うことが大切である。(中略)やりとりを続けつつ私は、写真への応答において問われるのは、出来事が起こるところ、つまりは現実の発生源のような次元に思考を向けていくことではないかと考えるようになった。その次元は、私たちの日々の生活が営まれる、日常世界の表層の奥底にある」。
そこには、写真から立ち現れるさまざまな感覚や感情、そこから紐解かれる思考の軌跡が言葉として生まれ落ちています。
本展覧会では、二人のダイアローグを平面作品と映像作品へと展開していきます。文章と写真が相互に関わり合いながら、「光」という主題の深層を探っていきます。
川内倫子
1972年、滋賀県生まれ。2002年に『うたたね』『花火』で第27回木村伊兵衛写真賞受賞。2023年にソニーワールドフォトグラフィーアワードのOutstanding Contribution to Photography(特別功労賞)を受賞するなど、国際的にも高い評価を受け、国内外で数多くの展覧会を行う。主な著作に『Illuminance』(2011年)、『あめつち』(2013年)、『Halo』(2017年)など。近刊に写真集『やまなみ』『いまここ』(谷川俊太郎との共著)がある。2022〜2023年に東京オペラシティ アートギャラリーでと滋賀県立美術館で大規模個展「川内倫子:M/E 球体の上 無限の連なり」を開催した。現在、個展「a faraway shining star, twinkling in hand」が世界各国のFotografiskaで巡回中。2025年1月に写真集『M/E』を刊行した。
篠原雅武
1975年、横浜市生まれ、京都市在住。現在、京都大学大学院総合生存学館特定准教授。哲学や思想の研究を中心にして、現代美術や建築との接点で考えている。人間が存在することの条件に関して考察を行ない、文章を書いている。人為と自然の関係、世界の脆さの只中における人間存在の条件、場所の概念の現代的展開などである。主な著書に『複数性のエコロジー』(以文社、2016年)、『人新世の哲学』(人文書院、2018年)、『「人間以後」の哲学』(講談社、2020年)。主な翻訳書にマヌエル・デランダ『新たな社会の哲学』(人文書院、2015年)、ティモシー・モートン『自然なきエコロジー』(以文社、2018年)、ティモシー・モートン『ヒューマン・カインド』(岩波書店、2022年)、ディペシュ・チャクラバルティ『一つの惑星、多数の世界』(人文書院、2024年)。
【書籍概要】
『光に住み着く Inhabiting Light – Dialogue on the Edge of the Everyday World』
文:篠原雅武 写真:川内倫子
仕様:252 x 180 mm/ハードカバー・丸背/136P
デザイン:須山悠里、小河原美波
言語:日本語/英語
定価:4,200円+税
発行:torch press