言わずと知れた代表作[The Americans]をはじめ、20世紀のアメリカ写真界を牽引してきたRobert Frankも、
STEIDLに絶大なる信頼を置く写真家のひとり。
彼もまた、長らく絶版となっていたタイトルの再版や往年の作品をもとにした写真集など、
その多くをSTEIDLから出版しています。
2010年以降、Frankはビジュアルダイアリーのシリーズを展開しています。 これまで[Tal Uf Tal Ab](2010年)、[You Would](2012年)をリリースし、いずれも好評を博していましたが、 これを踏まえて今年3月にリリースされたのが、第3弾の[Park/Sleep]。 スリップケースに収められたソフトカバーの本書には、おなじみのコラージュや新旧のスナップショットを織り交ぜながら、 所々に会話の断片や本人の内心を書き留めたような散文がちりばめられています。
ポートレイトのなかには、STEIDL創始者・Gerhard Steidlや、 本書の共編者でありニューヨークを拠点に活動する日本人フォトグラファー・A- chan(アーチャン)など、 彼とも身近な人物の姿がたびたび見かけられます。 テーマ性の高い他のタイトルと比べると、Frankの見たものや感じたことがより伸びやかに表現されていて、 観る側も肩肘張らずにページをめくっていけるようなゆるやかな魅力があります。
text by Robert Frank
Book design by Robert Frank, A-chan and Gerhard Steidl
- 72 pages
- 20.5 cm x 25 cm
- Tritone and four-colour process Otabind softcover, housed in a slipcase