[Exhibition] Cécile Hupin & Katherine Longly / JUST MY LUCK

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、ライター / デザイナーのセシル・ユパンと写真家のカトリーヌ・ロングリーが、宝くじに当選した人々のその後の人生を題材にした作品「JUST MY LUCK」の展覧会を開催いたします。

©︎Cécile Hupin & Katherine Longly

 

【展覧会概要】
Cécile Hupin & Katherine Longly / JUST MY LUCK

会場: POST
〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
会期: 2024年10月19日(土)~2024年11月17日(日)
時間: 11:00-19:00
定休日: 毎週月曜日
協力: Wallonie-Bruxelles International (ベルギー王国フランス語共同体政府国際交流振興庁)

レセプション: 2024年10月19日(土) 16:00-19:00
レセプションパーティーでは、展示に関連した催しを企画しております。

[タイムテーブル]
16:30 ギャラリーツアー①(英日通訳あり)
17:30 ギャラリーツアー②(英日通訳あり)
18:30 宝くじの当選者発表

当日は作家によるギャラリーツアーを予定しております。多くの物語が隠されたこの作品を、作家が直接解説いたします。ツアーの最後には歌のパフォーマンスもご用意していますので、お楽しみに。
またレセプションにご参加いただいた方にはくじを引いていただき、当選された1名の方には、宝くじをプレゼントいたします。
参加費無料、予約不要ですので、ぜひこの機会にご参加ください。

©︎Cécile Hupin & Katherine Longly

太古の昔から、人々は人生を変える小さな奇跡を夢見てきました。宝くじの発明は、純粋なファンタジーを起こり有る可能性に変えたのです。賭けた数字が正しいだけですべての夢が叶うという事実が、プレイヤーの人生に実際にどのような結果をもたらすのか。そのことに興味をそそられた作家のセシル・ユパンとカトリーヌ・ロングリーは、宝くじに当選した人々に会いに行きました。

しかし当選者たちから聞いた物語はきらびやかとはほど遠く、幸福と不幸とは表裏一体であるという概念に通じるものでした。それは一方を信じるということは、片方をリスク化するという風にも感じさせます。
約2000年前、ローマ帝国第23代皇帝のヘリオガバルス*が残酷な宝くじを発明したのは、この両義性を楽しんでいたのではないでしょうか。なぜなら彼は土地や大臣のポスト、奴隷などという魅力的な”当たり”のほかに、動物の死骸や蛇、死刑宣告なども景品として用意していたのです。

リスクという概念は、最初からゲームの一部だったのです。このプロジェクトでは、当選者たちの主観的な感情にしっかりと焦点を当てながら、彼らの体験談を明らかにすることで、夢と現実を対峙させることを目的としています。幸運と不運の間の微妙なつながりを超えて、彼らの証言は現代社会やその願望、信念、そしてお金に対する姿勢を物語っているのです。

POSTでの展覧会では、このプロジェクトのコンセプトを体感いただけるような内容となっております。

この機会にぜひ足をお運びください。

*ヘリオガバルスは政府の歳入と自分の人気を高める方法として、宝くじを実施することを思いついた最初の人物として知られている。それ以降2千年以上にわたり、様々な政府が公共事業の資金調達のため宝くじを利用してきています。

 

Katherine Longly & Cecile Hupin / JUST MY LUCK

The Eriskay Connection
544ページ
ハードカバー
160 × 120 mm
9789492051967
2023年

書籍の詳しい内容はこちらをご覧下さい。