[Exhibition] Marijn van Kreij / Nude in the Studio

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、オランダ・アムステルダム在住のアーティスト、Marijn van Kreij(マライン・ファン・クライ)の展覧会「Nude in the Studio」を開催いたします。

©︎2018 Marijn van Kreij All Right Reserved

マラインはオランダ・アムステルダム在住の作家で、ドローイング、ペインティング、コラージュ、映像作品など様々な方法で作品を発表しています。
過去にはアムステルダム、ベルリン、ハーレム、ロンドン、チューリッヒなど、様々な都市での展示経験があり、2013年にはダッチ・ロイヤル・アワード、2016年にはABN AMROアートアワードを受賞するなど、注目を集めているアーティストです。

本展では、ピカソが描いた彼のスタジオ風景に対する、オマージュのドローイング作品とその作品集を発表致します。

ピカソは1955年に自身のスタジオを、カンヌにある20世紀前半に建てられたヴィラへと移します。
そのスタジオにはアールヌーヴォー様式の大きい窓があり、庭のサボテンやユーカリ、ヤシの木を望むことができたと言います。
ピカソはその窓からの景色をインテリア・ランドスケープと呼び、作品に多数残しています。
マラインはピカソの後期の作品集を多く収集しており、そこで目にしたのがこのインテリアランドスケープでした。
彼は反復と変化を通して’’描く’’という行為自体に着目しているアーティストであるので、
画集のなかで一枚気になる絵に出会うと、それを何枚も書き続けます。
反復と少しずつの変化が生じた作品が一堂に並ぶと、一つのかたまりのように見えてくるのです。
描くということを運動としてとらえているマラインの作品は、ギャラリーの壁に掛けられても生き生きとその空間に変化をもたらします。

©︎2018 Marijn van Kreij All Right Reserved

また、本展と同タイトルの作品集は、作品が描かれたポストカードをリングバインド(製本)したもので、このデザインは彼が以前友人からもらった一枚のポストカードがインスピレーションとなっています。
そのポストカードがきっかけで一緒に海岸まで散歩に出かけた女性が、今のパートナーであり、そのポストカードも本の中から切り取られたものだったと言います。

今回の展示は6月から9月にオランダのMarresで行われたものと同じシリーズですが、展示空間と作品、またそこに訪れる人によってお互いを変化させると考えているマラインは、東京という街での展示によって引き起こされる相互作用をとても楽しみにしています。

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<展覧会概要>
Marijn van Kreij / Nude in the Studio
会期:2018年10月26日(金) - 11月11日(日)
オープニングレセプション:2018年10月26日(金) 19:00-21:00
会場:POST
   〒150-0022 東京都渋谷区恵比寿南2-10-3
時間:12:00 - 20:00
定休日:毎週月曜日
協力:オランダ大使館

<書籍概要>
タイトル:Nude in the Studio
著者:Marijn van Kreij
デザイン・編集:Akiko Wakabayashi
定価:2,000円(税別)
判型:28ページ / リングバインド / 210 x 170mm
テキスト:英語
発行日:2018年

ISBN:978-90-828134-2-5

発行元:Marres, Maastricht

<作家略歴>
Marijn van Kreij(マライン・ファン・クレイ)

オランダ生まれ、アーティスト。
ドローイング、ペインティング、コラージュ、オブジェクト、スライドプロジェクション、音と映像作品など様々なジャンルの作品を組み合わせて展示や本で発表する。
また多くの場合、他のアーティストやデザイナー、作家やミュージシャンと共に活動する。
http://www.marijnvankreij.nl