【2018/5/23更新】Saul Leiter / Early Color

Added on by Yusuke Nakajima.

2017年にBunkamura ザ・ミュージアム(東京・渋谷)、2018年には伊丹市立美術館(兵庫)で、日本では初となる大規模な回顧展が開催された、ニューヨークを拠点に活動した写真家のSaul Leiter(ソール・ライター)。

2006年初版の伝説的な写真集[Early Color]、待望の第8版が再版されました。

本書は、ライターのキャリアにおいて初期にあたる1950年代に撮影されたカラー写真の作品群が初めて出版物として世に送り出されたという点においても、意義深い一冊です。
1953年、Museum of Modern Art(ニューヨーク近代美術館、MoMA)で写真部門のディレクターを務めていたEdward Steichen(エドワード・スタイケン)が、ライターのカラー作品のうちいくつかを展示にまつわる企画展示をしていたものの、その後彼の作品が広く知れ渡ることはありませんでした。 ライターは1946年に画家を志してニューヨークへと拠点を移しましたが、美術家のRichard Pousette-Dart(リチャード・パウセット・ダート)と深く関わるにつれて、まもなく写真の創造的な可能性を認めるようになります。彼はその後も絵を描き続け、Philip Guston(フィリップ・ガストン)やWillem de Kooning(ウィレム・デ・クーニング)らと展覧会をするに至るも、カメラはこのニューヨークという大都会での日常を記録するために常に存在する手段であり続けました。

同時代の作家とは比べることが出来ない彼の独特な作品は、叙情的で説得力のある色彩によって、捉えどころがなく、往々にして抽象的なコンポジションが印象的です。

Saul Leiter / Early Color
Steidl
176 pages
Hardback / Clothbound
200 x 200 mm
English
ISBN: 978-3-86521-139-2
初版 2006年 / 第8版 2018年
6,600円+税