[Phaidon] Start

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本日2/24(水)より、新しい出版社特集がスタートしました。
今回はアート・写真・デザイン・建築・ファッション・フード・旅行・児童書と幅広く手がけるPhaidon(ファイドン)。

あらゆるジャンルからよりぬきの40タイトルが並んでいます。
ぜひご来店のうえ、お手にとってご覧ください。

[Exhibition] 山口はるみ/ HARUMI GALS

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この度POSTでは、山口はるみの作品集[HARUMI GALS]の出版を記念した展覧会を開催します。

山口は島根県松江市生まれ、東京芸術大学油画科卒業。西武百貨店宣伝部に就職後、フリーランスとなり、1969年PARCOのオープンと同時にその広告制 作にイラストレーターとして参加。1972年よりエアブラシを用いた女性像を描き、一躍時代を象徴するイラストレーターとなりました。

この度刊行された本作品集は、山口はるみがエアブラシで描いた115点の原画・ポスターを収録し、評論家の椹木野衣氏による寄稿「超現実化されるポップアート── 山口はるみのリアリズム絵画」も収録されています。

真っ赤なルージュ、または深紅のマニキュアを連想させる、背表紙の質感が特徴的なブックデザインはオランダ在住のデザイナー、樋口歩によるもの。鮮やかな印刷とゆるやかに前後の作品が連なっていくエディトリアルが冴えたアートブックです。

本展では、会場での作品集先行販売に加え、山口のPARCO時代のエアブラシ作品を中心に、9点の原画を展示いたします。ぜひご来場ください。

< 展覧会 >
日時:2 月20 日(土)~ 3 月6 日(日)
時間:12:00 - 20:00
休廊:月曜日


< ブックローンチ パーティー >
日時:2 月23 日(火)19:00 ~ 21:00

< 書籍詳細 >
HARUMI GALS
182ページ
ソフトカバー/フルカラー/UVオフセット/カバー2種
215mm x 280mm
2016
初版2,000部
4,800円+税(通常版)
15,000円+税(シルクスクリーン付き/サイン・ナンバリング入り/100部限定/スリーブケース入り)

[Talk Event] 河内タカ 『アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]』 3回連続講義

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この度POSTでは、河内タカ氏による連続講義を開催いたします。

河内氏はニューヨークで現代アートや写真のキュレーションや写真集の編集を手がけたのち、帰国後は株式会社アマナが創設したフォトコレクションのディレクターに就任、日本人作家に限定した550点にも及ぶ写真作品コレクションを選出してきました。

写真コレクション収集のディレクターを務める傍ら、河内氏は2011年からほぼ毎朝、出勤前の時間を使ってFacebook上にアートにまつわる記事を投稿し続けています。
河内氏による日々の投稿は、個人的な経験や考えを交えながらシンプルかつ的確にまとめられており、美術史の教科書のような記述とは異なる親しみやすい文章と着眼点に、多くの読者が共感し刺激を受けてきました。

この度、これまで5年間に渡るFacebookの投稿の中から136編を選び、投稿されたテキストに加筆・改稿をおこない、『アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]』がシリーズ第一巻として出版されました。

河内タカ&nbsp; / アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]太田出版368 pagesSoftcover130 x 178 mmJapaneseISBN: 978-47783149412016価格:1,800+税

河内タカ  / アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]
太田出版
368 pages
Softcover
130 x 178 mm
Japanese
ISBN: 978-4778314941
2016
価格:1,800+税

本書刊行に合わせて開催する今回の3回にわたる講義は、Facebookの投稿のように理解しやすい内容で、河内氏自らにより本書に収録されたアーティストや作品について語られます。

日程:
第1回目「ニューヨーク、ニューヨーク」:  3/19(土) 19時~21時(18時30分開場)
第2回目「アメリカンアート」     :  3/21(月祝) 19時~21時(18時30分開場)
第3回目「モダンフォトグラフィー」  :  3/26(土) 19時~21時(18時30分開場)

参加費:
レクチャーのみ:1,500円+税/各回
レクチャー + 書籍『アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]』: 3,000円+配送費(レターパックライト334円)+税

各回定員:35名

※各講義は、単独でも複数回でも参加可能です。
※レクチャー+書籍『アートの入り口——美しいもの、世界の歩き方[アメリカ編]』をお申し込み下さった方にはご入金の確認ができた時点で書籍をお届けいたします。(2/16以降、順次発送予定)
予習を兼ねて事前にお読みいただくと当日の講義内容をより深く、楽しみながら理解できます。

 

[お申し込み方法]

Paypalでのお支払いでご予約を承っております。参加をご希望される講義日程のボタンからお選びいただき、Paypalでの決済をお願いいたします。

1回目(3/19)
定員に達したので、お申し込みを終了しました
2回目(3/21)
定員に達したので、お申し込みを終了しました
第3回目(3/26)
定員に達したので、お申し込みを終了しました

[Exhibition] 飯沼珠実 / 三つ目の建築 - 書籍、住居そして森

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この度POSTでは、写真家の飯沼珠実の初となる作品集「建築の建築 - House of Architecture」の刊行を記念し、展覧会「三つ目の建築 - 書籍、住居そして森」を開催いたします。

©Tamami Iinuma

通学路となった上野の森には、ル・コルビュジエの日本で唯一の建築作品、国立西洋美術館がある。それに向かい合う位置に前川國男の東京文化会館がある。前川國男は、ル・コルビュジエの弟子で、国立西洋美術館建設をサポートし、またその新館を手がけた。その先を進むと、木々の隙間から、ダークトーンの赤紫色をした煉瓦の積み重なりが見えてくる。これが、わたしが上野の森で一番好きな前川國男の建築作品、東京都美術館だ。東京都美術館が、わたしの日常的な風景に在りはじめて、この建築の姿やかたちだけではなくて、呼吸のリズムや内包する熱量のようなもの、上野の森との関係性、特に森との距離感の調律に気を惹かれるようになった。森がみせる多様な表情、毎日の天気や日差し、流れる季節と繰り返す樹木の繁茂と落葉、そういった森の営みと、とても密接に関わり合っているようなのだ。そして樹木たちも、前川建築を背景に嬉々として、舞でも舞っている様子にみえてくる。東京都美術館は、上野の森の住人なのだと感じるようになった。もうひとつ興味をもった感覚は、この建築が自分の目にどう映るかが、毎日の自分の気分や状態の指標、心鏡のような存在になりはじめていたことだ。うれしいことがあった日には輝きが増してみえた。何度目をこすって霞んでみえる日には、自分の緊張や抱えているプレッシャーに気がつかされ、森の中で深呼吸をした。また挑戦の日には、拝むような気持ちでみつめては、背中を叩いてもらったような気になっていた。ひとによってはそれが、食べるものであったり、着るものであったりするのだと思う。いつものコーヒーをいつも以上に味わい深く感じたり、逆に味を感じることすら忘れてしまう日もあるように。
(飯沼珠実「建築の建築」より)

©Tamami Iinuma

平凡な建築を捉えた平凡な写真はしばしば社会学に近づいていく。家、納屋、ガソリンスタンド、工場などの記号的表象から、大都市がもたらす気持ちの空虚感、郊外の大型ショッピングモールの異常な消費活動の現場などが描かれる。一方で特別な建築は、しばしば著名な建築家によってつくられている。特別な写真というのは、被写体に選ばれた建築と写真で描き出された建築が<Win-WIn>の関係に到達している写真だ。バーバラ・カステン、ハイディ・シュペッカー、エレーヌ・ビネそして飯沼珠実といったアーティスト(不思議と全員が女性アーティストだ)が切り取るイメージに共通するのは、その建築作品の(すでに)芸術的な側面から、また別のコンテキストを紡ぎ出そうとするアプローチだ。「(他なる)建築の顔」を浮き彫りにした写真といえる。建築に詳しいひとならば、彼女たちが選んだ被写体が誰の建築作品であるかはすぐに分かるだろう。それでもなお彼女たちの写真を通して、わたしたちはその建築の知らなかった顔をみることができる。またその建築を知っている知らないに関わらず、その建築を訪れるという身体的な経験に置き換わることのない、”建築の経験”がもたらされるのだ。
(ティボ・ドゥ・ルイテ「(他なる)建築の顔」より)

©Tamami Iinuma

本展は、写真集「建築の建築 - House of Architecture」から抜粋した作品とインスタレーションから構成される展覧会です。 ぜひご来場ください。

会期:2016年1月30日(土)〜2016年2月18日(木)
■オープニングレセプション:2016年1月30日(土) 19:00〜21:00
■トークイベント
日時:2016年2月3日(水)19:30〜(19:00会場)  ※要予約
参加費:500円
ゲスト:鈴木理策(写真家)
会場:POST  
   150-0022 東京都渋谷区恵比寿南 2-10-3 / 12:00 - 20:00 月曜休

<トークイベント申込方法>
定員に達しましたので、お申込を締め切らせていただきました。

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作家略歴

飯沼珠実(Tamami Iinuma)
東京都生まれ。2013 年より東京芸術大学大学院博士後期課程、2014 年よりシテインターナショナルデザール・パリにて、 都市建築と書籍の相関をテーマに研究制作活動に取り組んでいる。
http://www.tamamiii.com/

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写真集概要



写真集「建築の建築 - House of Architecture」(POST刊)
写真:飯沼珠実
プロジェクトディレクション:大西洋 (shashasha Co.,Ltd. 代表)
アートディレクション:田中義久
執筆:大島忠智 (IDÉE バイヤー)、ティボ・ドゥ・ルイテ (建築家、キュレーター)、
富永譲 (建築家、法政大学名誉教授)、飯沼珠実 (アーティスト)
仕様:182mm x 230mm / 80 ページ / フルカラー
予価:3,600円 + 税

[POST/SPOT/STOP] Tote Bag designed by Experimental Jetset

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Experimental JetsetによるデザインのTote Bag、おかげさまで完売いたしました。
今後、再製作の予定はございません。

サイズ:W390mm x H360mm / 200部限定
 

[SPOT] Irma Boom: Start / 年末年始の営業について

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12/25(金)よりSPOTの第二弾として、オランダのデザイナー・Irma Boom(イルマ・ボーム)の特集がスタート。
会場にはイルマがデザインした55冊の本、それに加えて制作過程のダミーブックや、彼女が初期段階に制作するミニチュアブックも展示しています。
The Tokyo Art Book Fair 2015では色をテーマにカテゴライズしていましたが、POSTでの展示では時系列に並べ、彼女のデザインがどんな変遷を辿ってきたのかを俯瞰できる構成になっています。
また、 TABF2015に際して出版された[boom +]も展開していますので、あわせてご覧ください。(書籍の詳細はこちら

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年末年始の営業は以下のとおりです。
おいでになる際はご確認のうえお越しください。
ご来店をお待ちしています。

〜12/29(火) 通常営業
12/30(水)〜1/4(月) 年末年始休業
1/5(火) 通常営業

[Talk Event] Lecture by Experimental Jetset

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12/12(土)に、オランダのグラフィックデザインスタジオExperimental Jetsetによるトークイベントを開催します。

トークイベント
2015年12月12日 18:30 - 20:00 (開場18:00)/要予約 ※お申し込みは締め切らせていただきました
レセプション
2015年12月12日 20:00〜21:00 予約不要、参加無料

Experimental Jetsetは1997年にマリカ・ストルク(Marieke Stolk)、アーウィン・ブリンカーズ(Erwin Brinkers)、ダニー・ファン・デン・ダンゲン(Danny van den Dungen)によって設立されました。

主な仕事にニューヨークのWhitney Museumのサイン計画や、アムステルダムのStedelijk Museum CSのサイン計画、ポンピドゥー・センターやオランダの郵便グループPTT、サンフランシスコのSFMoMAの仕事など、国際的に活躍している、オランダを代表するデザインスタジオです。

今年の9月に、彼らのモノグラフ[Statement and Conter Statement  Notes on Experimental Jetset]が出版されました。576ページのペーパーバックには、1997年以降に手がけてきた代表作がカラーと白黒図版で350図版以上収録されています。また本の中盤には、これまでのインタビューやfacebookなどで発言をしてきた彼らの考えがキーワードごとにまとめられ、作品と思考の両方から、Experimental Jetsetのデザインについての理解を深めることができる書籍になっています。

※書籍に関する詳細はこちらよりご覧ください。

12月にマリカ、アーウィン、ダニーの3人が来日し、この作品集の出版記念としてトークイベントを開催します。3名によるレクチャーが日本で実現する貴重な機会、ぜひご参加ください。

Lecture by Experimental Jetset
2015年12月12日(土)18:30 - 20:00 (開場18:00)
参加費:500円(当日会場にて現金のみ承ります)
会場 POST
要予約 定員35名   ※定員に達しましたので、お申し込みを締め切らせていただきました。

イベント終了後の20:00からはレセプションパーティーも開催いたします。こちらはどなたもご参加可能です。お誘い合わせの上ぜひご来場ください。

 

Experimental Jetset

1997年に設立されたグラフィックデザインスタジオ。アムステルダムを拠点としている。「言葉を物質化する」と彼らが表現する方法論を用い、印刷物やサイト・スペシフィックなインスタレーションを手がけている。アムステルダム市立美術館やポンピドゥーセンター(パリ)、ホイットニー美術館(ニューヨーク)など、国際的に活躍する。2007年には、Experimental Jetsetの仕事の多くがニューヨークのMoMAに収蔵されている。

http://www.experimentaljetset.nl/

[Exhibition] Johan van der Keuken / Wij Zijn 17

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この度POSTでは、オランダの写真家ヨハン・ファン・デル・クーケンの日本で初となる個展[Wij Zijn 17]を開催いたします。

Johan van der Keuken
©Noshka van der Lely

ヨハン・ファン・デル・クーケン (Johan van der Keuken 1938-2001) はドキュメンタリー映像作家、作家、 写真家として活躍しました。42年間に渡るキャリアの中で55のドキュメンタリーを発表、そのうちの6作品は8つの賞を受賞しています。
1955年、17歳の時に彼の作品は初めて世に発表されています。[Wij zijn 17](僕たちは17歳) と題された小型の写真集には、彼の友人たちを被写体にしたモノクロ写真が収録され、構図や光の入り方などに細かい配慮が行渡りながらも、被写体の自然な様子がそのままに伝わるかのような作風は、当時17歳だったとは思えないほど卓越したセンスが見て取れます。 

Johan van der Keuken
©Noshka van der Lely

[Wij Zijn 17]が発表されてから60周年にあたる今年、彼の元妻であるノシュカ・ファン・デル・レリーと共にヨハンの作品管理を担っているギャラリスト/デザイナーのウィレム・ファン・ゾーテンダールの協力を得て、この写真集の英日版が出版されます。合わせて、同時期に撮影していた未発表作をまとめた[Les Copains]も刊行いたします。
この2冊の写真集は、IMA PHOTOBOOKS と POST が共同でスタートした出版レーベル Foci Press(フォーサイ・プレス) からの発行です。Foci Press は、過去に出版され現在は絶版となってしまっている良質な写真集を復刻し、優れた作品を現代にもう一度蘇らせることを目的として設立されました。今回出版する [Wij Zijn 17] と [Les Copains] が Foci Press からの初の刊行物となります。 

オランダの芸術文化が生んだ才能あふれる写真家による、日本初の個展をぜひご覧ください。

Johan van der Keuken
©Noshka van der Lely

【展覧会】
Johan van der Keuken / Wij Zijn 17
会期 2015年11月23日(月祝) - 12月20日(日)  ※会期を1週間延長しました。
時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST

Johan van der Keuken
©Noshka van der Lely

【略歴】
ヨハン・ファン・デル・クーケン(Johan van der Keuken 1938 - 2001)
オランダ出身の写真家、フィルムメーカー、作家。1955年に初となる作品集[WijZijn 17]を出版、その後パリの映像学校で1956年から1958年にかけて学んだ。[WIj Zijn 17]以降、1958年には[Acter Glass]、1961年には[Paris Mortel]を出版。その他、映像や写真に関する評論などを含め、9冊を残した。
フィルムメーカーとしては、1960年以降世界中を旅し、実験的な映像作品からドキュメンタリーフィルムまで、さまざまなトピックの映像作品を制作。42年間に渡るキャリアの中で55の映像作品を残し、その6つはアワードを受賞している。

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【写真集詳細】 
[Wij Zijn 17]
160mm x 240mm
64 ページ ソフトカバー デュオトーン印刷
英日版、初版 2,000部
3,400円 + 税
出版元:Foci Press (IMA PHOTOBOOKS & POST)
監修:Van Zoetendaal Publishers
レイアウト:Johan van der Keuken
デザイン:Willem van Zoetendaal
販売元:POST 

[Les Copains]
160mm x 240mm
64ページ ソフトカバー デュオトーン印刷
仏英日版、初版 2,000部
3,400円 + 税
出版元:Foci Press (IMA PHOTOBOOKS & POST)、Van Zoetendaal Publishers
コンセプト・デザイン:Willem van Zoetendaal
販売元:POST 

[Act of Love] Book Launch Exhibition/ Retailers

Added on by Yusuke Nakajima.

POSTがディストリビューションをつとめる動物の求愛行動をまとめた図鑑『Act of Love』の刊行記念展覧会が、流通に先駆けて11月10日(火)から11月15日(日)まで森岡書店銀座店にて開催されました。

(※2016/1/9 追記)
現在、Act of Loveは下記のショップでご購入いただけます。(随時更新予定)

[Act of Love]取扱い店舗

北海道
guild Nemuro


東京
代官山 蔦屋書店 
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI
青山ブックセンター本店
POST (通信販売ページ)


愛知
ON READING (通信販売ページ)


京都
誠光社 (通信販売ページ)
YUYBOOKS


大阪
blackbird books (通信販売ページ)


広島
READAN DEAT


鹿児島
Filmvak


オンライン
Amazon (通信販売ページ)

本書に紹介されている動物は全73種類。この本のために設立した出版社〈Human Research 代表:伊藤総研〉の編集チームが歳月をかけて独自でリサーチを重ね、編纂しました。監修は、動物の行動生態学、鳥類学の権威である立教大学生命理学科教授 上田恵介氏。装丁はA3サイズ、196ペー ジ、フルカラー。全編にわたって紹介される動物たちの求愛行動は、時におかし く、時に切なく、生命の神秘とともに、「愛とは、行動すること」ということ を実感させてくれます。
ぜひ、本書をご覧いただきながら、動物たちの恋模様を楽しんでいただけたら幸いです。

仕様:ハードカバー/420mm x 297mm x 25mm/196ページ
原案/アートディレクション/編集:財津智英子 制作プロデュース:伊藤総研 編集統括:上條桂子
発行元:Human Reserch
販売/流通:POST
価格:8,000円 + 税
Act of Loveウェブサイト: http://www.actoflove.jp/

求愛行動図鑑『Act of Love』刊行記念展
会期 2015年11月10日(火)〜11月15日(日)
会場 森岡書店銀座店
   東京都中央区 銀座1-28-15 ☎03-3535-5020
   新富町駅より徒歩5分、銀座駅より徒歩10分、東銀座駅より徒歩7分

[Talk Event] Lars Müller at POST

Added on by Yusuke Nakajima.

スイスを代表するデザインブックの出版社、Lars Müller Publishers(ラース・ミュラー・パブリッシャーズ)の設立者・Lars Müller氏によるトークイベントを開催します。
彼が出版社を始める前のエピソードから、出版社を立ち上げてからの話など、Lars氏がどのようにデザイナー/ブックメーカーとして辿ってきたのか、インタビュー形式の対話のなかで話していただきます。

なお、POSTの店頭ではLars Müller Publishersの出版社特集を開催中です。
アイディアがつまった良質なタイトルを手に取りながら、ぜひこの機会に彼の深部に秘められた一面にも目を向けてみてください。

【登壇者】
Lars Müller(ラース・ミュラー)
ラース・ミュラーは1955年にノルウェーのオスローに生まれ1963年からスイスに移住、その後はスイスを拠点としてきた。若い頃からグラフィックデザ インの道を志し、スイスでの修行時代とアメリカ/オランダへの留学を経て、1982年にスイスへ戻りその年にはバーデンにデザインスタジオを構えた。 1983年からは自身の名前を冠した「Lars Müller Publishers」を立ち上げ、タイポグラフィー、デザイン、アート、写真、建築などに特化した出版活動をスタートしている。
1996年からは多分野にわたってデザインを担うデザイングループ「インテグラル・コンセプト」のパートナーとして、また現在はAGI(国際グラフィック連盟)の会長を務めるなど、デザイン界における重要なポジションを担っている。
http://www.lars-mueller-publishers.com/

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【トークイベント】
ゲスト Lars Müller
聞き手 中島佑介(POST)
日時 2015年11月13日(金) 20:15-21:45 (開場 20:00)
会場 POST
定員 35名 / 要予約
参加費 1,000円(ワンドリンク付/当日会場にて現金のみ承ります)

申込方法>
予約は営業時間中(火〜日曜日 12:00〜20:00)にお電話(03-3713-8670) 、
またはe-mail post@post-books.jpまでご連絡ください。

メールでのご予約の際は、
■お名前
■お電話番号
■ご参加希望人数
を明記の上お申し込みください。

定員に達した時点でお申込を締め切らせていただきます。

[Exhibition] Ed TSUWAKI / QUAKENESS

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、エドツワキによる新作展[QUAKENESS]を開催いたします。

これまでに発表してきた作品群とは一線を画す、アクリルやメディウムを用いたマチエール豊かなアブストラクトペインティングを発表します。
本展に合わせ作品集も刊行、会場で先行販売します。

QUAKENESS 10 Detail (©Ed TSUWAKI)

QUAKENESS 10 (©Ed TSUWAKI)

「作品」というこの世的な思惑をも脱ぎ捨て、
まるで地球の肌をそのまま切り取ったような、生命の原点に同化するような・・。
これはEd TSUWAKIという生命体に起こっている現象と言えるかもしれない。

細野晴臣:ミュージシャン(作品集『QUAKENESS』より一部抜粋) 

 

QUAKENESS 3 Detail Ed TSUWAKI)

QUAKENESS 3 (©Ed TSUWAKI)

作品の支持体に、絵の具を注ぎ落とす。海へ向かって石を投げ入れるように、絵の具を木の板に向けて流し込む。水面の動きを見守るように、絵の具の流線を見守る。思わぬ方向へ伸びる絵の具を眺めながら、もう一 度絵の具を注ぎ込む。伸びゆく絵の具の流線の行く先に願いをかける。願いはいつか、絵の具の行く先を超えたものたちに向かってかけられるだろう。織り成される模様、色の階層。そして、そこから読み取れるものたちへ向けて。俯瞰してみると地図のようにも、海と大地の境界線のようにも見える。絵の具は今にも作品から 溢れ流れ出て、また新たな流線を描き始めそうだ。 

菊竹寛:YKG Galleryディレクター(作品集『QUAKENESS』より一部抜粋) 

 

QUAKENESS 18 Detail (©Ed TSUWAKI)

【展覧会】
Ed TSUWAKI / QUAKENESS
会期 2015年11月10日(火) - 11月21日(土)
時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST

【オープニングレセプション】 
日時 2015年11月10日(火)  19:00-20:00

【作品集概要】
Ed TSUWAKI [QUAKENESS] 
アートディレクション・デザイン: 田中義久
テキスト: 細野晴臣、菊竹寛
写真: 升谷玲子
サイズ: 297mm x 185mm
48ページ 初版300部
発行: EDITION Inc.

[Exhibition] Mika Tajima: Negative Entropy by Three Star Books / Start

Added on by Yusuke Nakajima.

本日10/23(金)より、フランス・パリを拠点として良質なアーティストブックに特化した出版活動を展開するThree Star Booksが発行した田島美加の最新写真集「Negative Entropy」の出版を記念した展覧会がスタートしました。
会場の中央に、5冊組の写真集のそれぞれを見開いた状態でインスタレーションしています。

また奥の壁面には、Three Star Booksの別レーベルとして、ウィットに富んだアーティストブックを手がける「One Star Press」のタイトルが並びます。
これらのタイトルを陳列するブックシェルフと会場の隅にあるチェアは、アーティストのローレンス・ウェイナーによるものです。

明日24日(土)15時頃より、作家の田島美加、Three Star Books設立者のクリストフ・ブータンとメラニー・スカルシグリアが揃って在廊します。
お誘いあわせのうえ、お気軽に足をお運びください。

[Exhibition] Mika Tajima: Negative Entropy by Three Star Books

Added on by Yusuke Nakajima.

この度POSTでは、ニューヨーク在住のアーティスト、田島美加の最新アーティストブック[Negative Entropy]発行を記念した展覧会を開催します。

このアーティストブックは、フランスのパリを拠点とし、国際的に第一線で活躍する現代美術作家のアーティストブックを精力的に作り続けているThree Star Booksから発行されました。Three Star Booksはローレンス・ウェイナーやライアン・ガンダー、リアム・ギリックなど今日の現代美術を牽引する作家たちとのコラボレーションにより、少部数限定のアーティストブックを制作してきています。

今回の田島美加のアーティストブックは、工業と情報産業の側面をテーマとした作品をもとに5冊組で構成され、工業製品であるジャカード織を生産している工場と、現代の情報産業のインフラとなっているコンピューターの情報センターが舞台となっています。それぞれの現場で採録した音をデジタル技術によってスペクトログラムに解析すると、これらの音が図像に変換されます。その図像を、もう一度ジャカード織によって制作した作品を収録したのが本書です。各工場の使っている機械の差異によって生まれる違いや、情報という形のないものが可視化され、再度ジャカード織としてアウトプットされるという、多層的な作品を会場でぜひご覧ください。

また10/24(土)には、作家の田島、Three Star Books の設立者であるChristophe Boutin(クリストフ・ブータン)とMélanie Scarciglia(メラニー・スカルシグリア)も会場に在廊します。ぜひご来場ください。 

なお、東神田のギャラリーTARO NASUでは、田島美加の日本初となる個展「Human Synth」が開催されます。合わせてご覧ください。

 

本展にあわせて Three Star Books の主要作品のほか、Three Star Books の別レーベル「One Star Press」オリジナルのローレンス・ウェイナーのブックシェルフとチェア、One Star Press の主要タイトル80点も一堂に並びます。

【展覧会】
田島 美加「
Negative Entropy by Three Star Books
会期 2015年10月23日(金) - 11月8日(日)

時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST

【作家在廊日】 
2015年10月24日(土)

【同時開催】
田島 美加「Human Synth」
2015年10月23日(金) - 11月21日(土)
火 - 土 10:00-18:00 日月祝 休
*reception for the artist : 2015年10月23日(金) 17:00-19:00
http://www.taronasugallery.com

田島 美加略歴

1975年 ロサンゼルス生まれ 現在はニューヨークにて制作活動中。
彫刻、建築、音楽、パフォーマンスなど多様な要素を組み合わせた作品で知られる。
日本では 2013 年に「六本木クロッシング 2013 : アウト・オブ・ダウト」展に参加、モダニズム建築の巨匠コルビジェの作品を自身の作品と組み合わせたインスタレーション等で高い 評価を得る。
その他の主要な参加展覧会に、2014 年「Negative Entropy」(Eleven Rivington、New York)、2011 年「Pineapples and Pyramids」(Aspen Museum of Art、Aspen)、「After the Martini Shot」(Seattle Art Museum、Seattle) 、2010 年「The Double 」
(Bass Museum, Miami)、2009 年「Today is Not a Dress Rehearsal」with Charles Atlas and New Humans(San Francisco Museum of Modern Art 、San Francisco)など。2014 年 ART BASEL 香港にて BMW 賞を受賞。

 


Three Star Books/One Star Press

Christophe Boutin(クリストフ・ブータン)と Mélanie Scarciglia(メラニー・スカルシグリア)によって設立されたアーティストブックの出版社。
One Star Pressは2000年に設立以後、これまでに300以上のアーティストブックやマルチプルを制作してきている。 これまでにローレンス・ウェイナーやジョン・バルデッサリ、ルイス・ボルツ、ライアン・ガンダー、リアム・ギリック、ジョナス・メカス、 テリ・ワイフェンバックといった国際的に活躍するアーティストとのコラボレーションを実現している。

Three Star Booksは2007年に設立され、部数が限定されたリミテッド・エディションを制作、優れた作家たちとのコラボレーションによって制作されたアイテムはアートフェアやブックフェアでも発表され、コレクターたちの注目するアイテムとなっている。
http://www.threestarbooks.com/
http://www.onestarpress.com/ 

Talk Event [Patterns in Nature] Yuji Hamada x Philippe Fragniere

Added on by Yusuke Nakajima.

10/14、19時30分より、現在開催中の展覧会「Patterns in Nature」に合わせ、濱田祐史とフィリップ・フラニエールによるトークイベントを開催します。

日時:2015年10月14日(水) 19:30~21:00 (18時から開催されるオープニングレセプションに引き続き開催します)
ゲスト:濱田祐史、フィリップ・フラニエール
定員30名、参加無料、要申込

参加ご希望の方はpost@post-books.jpまで、メールの件名に「10/14トークイベント参加申込」とご記入いただき、お名前、お電話番号、お申込人数をお送りください。

[Exhibition] Petterns in Nature / Yuji Hamada『BRANCH』× Philippe Fragnière『KIGUMI』: Start

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本日10/9(金)より、写真家・濱田祐史と写真家・フィリップ・フラニエールの新作展「Patterns in Nature: BRANCH/KIGUMI」がスタートしました。

写真集は10/14(水)に入荷予定ですので、店頭にて予約を承ります。
お気軽にお申し付けください。

[ホンマタカシ] 写真集[THIRTYFOUR PARIKING LOTS]&[SCANDINAVIAN MUSHROOM]: 取り扱い店舗

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2015年9月に出版した、ホンマタカシ写真集[THIRTYFOUR PARIKING LOTS]及び[SCANDINAVIAN MUSHROOM]は、POSTのほかに下記の店舗で順次お取り扱いしていただくことになりました。
POSTにお越しいただくことが難しい場合は、ぜひ各店舗の店頭でご覧くださいませ。

<北海道>
guild Nemuro
Less
函館 蔦屋書店

<岩手>
CIY

<宮城> 
stockbooks & coffee

<東京>
代官山 蔦屋書店
NADiff
SHIBUYA PUBLISHING & BOOKSELLERS
百年
ユトレヒト
SUNNY BOY BOOKS
B&B
TSUTAYA TOKYO ROPPONGI (※Facebookページ)
BACH
青山ブックセンター本店
BLIND BOOKS
POETIC SCAPE

<長野>
栞日

<愛知>
ON READING
C7C

<京都>
誠光社
ホホホ座
YUYBOOKS

<大阪>
Calo Bookshop & Cafe
BOOK OF DAYS
blackbird books
梅田蔦屋書店

<岡山>
MILBOOKS

<広島>
READAN DEAT

<香川>
BOOK MARÜTE (※Facebookページ)

<愛媛>
螺旋 (※Facebookページ)

<福岡>
LIFE IN THE GOODS.

<鹿児島>
Filmvak

<オンライン>
shashasha

<ニューヨーク>
Dashwood Books

[Exhibition] Petterns in Nature / Yuji Hamada『BRANCH』× Philippe Fragnière『KIGUMI』

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この度、POSTにて、写真家・濱田祐史と写真家・フィリップ・フラニエールの新作展「BRANCH/KIGUMI」を開催いたします。

本展は、スイス南西部に位置するクラン・モンタナ市にて、CMarts協会協賛のもと展開されるレジデンスプログラム「Combaz7」の一部をlemon booksが企画・コーディネートして生まれたプログラム「Patterns in NatureYuji Hamada × Philippe Fragnière」のプロジェクトブックが出版されることにあわせた展覧会です。

Left: ©Yuji Hamada, courtesy of Photo Gallery International
Right: ©Philippe Fragnière

 

本プロジェクト「Patterns in Nature」は、Aperture First Photobook Award 2014のファイナリストに選出された濱田祐史とフィリップ・フラニエールが、スイスのヴヴェイ市で開催されたビジュアルアーツフェスティバル「images」で開催されたブックサイニングイベントで隣同士になったことがきっかけで始まりました。
2015年3月、濱田はスイスのクランモンタナ市に約3週間滞在し、その内の1週間はフィリップの実家で宿泊しながら滞在制作し、フラニエールは1ヶ月間滞在し、2週間は東京、もう2週間は京都と奈良に滞在し、奈良では濱田の実家に宿泊しています。それぞれが生まれ育った土地の空気を吸い、お互いの母親の手料理を食し、時にはその土地の土を練り上げ、陶芸作品を制作しました。濃密なコミュニケーションがベースとなり、本プロジェクトは成立しています。

プロジェクト名「Patterns in Nature」は、交流していく中で発見したお互いの愛読書、ピーター・S・スティーブンス著『自然のパターン -形の生成原理-』から引用したもので、これが基となり「自然観」が本プロジェクトのテーマとなりました。そして、お互いの自然観を提示していくなかで、彼らの特徴が見えてきました。

一文字で表せば、濱田は「柔」、フラニエールは「剛」。

粉雪に沈み込む枝を撮り、目に見えない重力を可視化させた濱田。ただ枝を撮っているようで、彼の注力は粉雪に向いています。粉雪の粒子と写真の粒子がリンクし、枝が沈み込んで生まれた黒の粒子(影)が、枝の存在そのものを証明すると同時に、彼自身の存在を証明していることに気づき、撮影しました。

フラニエールは日本の職人が独自に進化させた、釘を一切使用しないで木を接合させる技法「木組み」の接合パーツを再構築し、徹底的にグラフィックを作りこみ撮影しました。人間と自然の対峙から生まれた木組みの造形に普遍性を見出した彼は、その造形に意識が行く様に、影も含めて徹底的にビジュアルを作りこんでいます。

自然そのものを在りのままに受け入れる柔軟なアプローチと、人工物と自然との対峙をグラフィックを作り込みながら質実剛健に捉えるアプローチ。切り口は異なれど、お互いの明確な自然観が垣間見えます。そこには決して、容易に「西洋」と「東洋」では切り分けられない、濃厚なコミュニケーションが生んだ彼らの視点をご高覧ください。

©Yuji Hamada, courtesy of Photo Gallery International

【展覧会】
Patterns in Nature
濱田祐史「BRANCH」+フィリップ・フラニエール「KIGUMI」

会期 2015年10月9日(金) - 10月20日(火)
時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST

【オープニングレセプション】 
日時 2015年10月14日(水) 18:00-19:30 

【トークイベント】
日時 2015年10月14日(水) 19:30‑21:00
登壇者 濱田祐史 / フィリップ・フラニエール 

【写真集】
出版:lemon books
発売予定:2015年10月14日(水) ※9日(金)よりPOSTにて予約受付開始
サイズ:A4変形
ページ:P96(BRANCH) / P48(KIGUMI)
デザイン:田中義久
装丁:ソフトカバー(2冊セット)
発行部数:700部
国内取り扱い:POST
価格:¥6,500+税

©Philippe Fragnière

 

濱田祐史 作家ステートメント“BRANCH”(2015)

2015年3月18日。スイス、クランモンタナの滞在先の家から車で30分程行ったヴァロン・ド・ラ・チェーチェ(vallon de la Tièche)という山に登った。家主の方にちょっと裏山に登りませんか?と誘っていただき、私は甘く見て軽装で出かけた。すると、着いた先でスノーシューとストックを渡された。
そこは私の思う裏山とは違い、所謂雪山であった。ヴァレー州のそのあたりは川を挟んでたくさんの山が連なっていて、登山している最中にも向かいの山の一つにモンブランを見ることができた。その日は偶然なのかオフシーズンなのか全く人がいなかった。

そこがとても静寂に満ちていたからなのか空気の振動と自分の呼吸が聞こえてきた。山頂に向かう道中、雪の上にぽつりぽつりと”枝”が落ちているのが目に入った。枝は雪の中に少し沈み、見える部分と見えない部分を露わにしていて、その自然から生み出された抽象的なパターンはまるで落雷の稲光や落書きのようにも見えた。

枝と雪、これらの小さな要素から太陽から注がれてくる光、風、水や重力を想像し、私はこの世界のどこにでもありえる事物について思いを巡らせる。そして、すべての事物が避け難くも担っている秩序の中に存在しているように思えてくる。
木を見て、森を見ず。ということわざが日本にはある。
私はスイスの雪山に落ちていた枝から森の循環を垣間見た。

濱田祐史 hamadayuji.com
1979年大阪府生まれ、奈良県育ち。
2003年日本大学藝術学部写真学科卒業。出版社勤務後に独立。現在、東京を拠点に作品制作をしている。
昨年出版された”photograph”はAperture/Paris Photo First Photobook award 2014にノミネートされるなど国内外で作品を発表し続けている。

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フィリップ・フラニエール 作家ステートメント”KIGUMI”(2015) text by Aude Fellay

過ぎ去った時代に作られた木製の建材によって、日本の伝統的な建築物は組み立て、支えられてきた。日本の建築技法は、残り少ない名手たちによって今なお受け継がれている。彼ら大工たちは、戦後日本が急速な技術革新を目の当たりにする中で忘れてしまった「家づくり」の方法論と知識を受け継いでゆく。「KIGUMI」は、手彫りの立体素材とそれに向き合う機械的な「目」、その組み合わせの無限の可能性について探求する。

このシリーズは、木材が組まれる為に作られた突起や穴に焦点を当て、物質がかつて持っていた機能を示唆する。白色の背景の前で、同じ視点から個々に、システマティックに撮影されたイメージは、典型的なタイポロジー写真の伝統に則っている。しかし、日中の強い日差しが作り出す深い影は、被写体を全く新しい、幾何学の混合体に変化させた。木材と影、余白と質量のささやかな関係性が、独自の構造―それは抽象化された模様や、建築素材、もしくは想像上の彫刻となる-を作り出す。それは、物質が本来持っている三次元性を補完し、時に打ち消してゆく。

フィリップ・フラニエール philippefragniere.ch
1987年生まれ、スイス出身。ECAL美術専門学校卒業。卒業制作として制作した写真集「Snow Park(スノーパーク)」が写真集のアカデミー賞と称されるアメリカ大手出版社アパチャー社主催のアワード「Aperture Foundation First Photo Book Award 2014」のファイナリストに選出される。スイスのヴヴェイ市で開催されたビジュアルアーツフェスティバル「images(イメージズ)」に参加など、世界的に注目される若手新進気鋭の写真家の一人。

[Exhibition] TAKASHI HOMMA: [THIRTYFOUR PARKING LOTS] & [SCANDINAVIAN MUSHROOM] / Start

Added on by Yusuke Nakajima.

本日9/15(火)より、ホンマタカシ写真展[THIRTYFOUR PARKING LOTS] & [SCANDINAVIAN MUSHROOM] がスタートしました。

会場には新しくできた写真集が並び、実際に手にとってご覧いただけます。
ルシェのオリジナル写真集と隣り合わせると、感慨深いものがあります。

奥のスペースには、THIRTYFOUR PARKING LOTSのオリジナルプリントが展示されています。
オリジナルはカラーですが、写真集の図版はモノクロなので、見比べてみるのもおもしろいです。

書店スペースの壁面から本棚まで、店内の至るところにSCANDINAVIAN MUSHROOMのオリジナルプリントが点在しています。
ご来場の際はお見逃しないよう、じっくりご覧ください。

[Exhibition] TAKASHI HOMMA: [THIRTYFOUR PARKING LOTS] & [SCANDINAVIAN MUSHROOM]

Added on by Yusuke Nakajima.

昨年9月にスタートしたホンマタカシ、田中義久、POSTによるエド・ルシェへのオマージュシリーズ第3回目として、この度は 「THIRTYFOUR PARKING LOTS」と 「SCANDINAVIAN MUSHROOM」の2冊を刊行、POSTでは出版に合わせた展覧会を開催します。

 

エド・ルシェが1960年代から1970年代に制作した写真を用いた一連のアーティストブックは、後世のアーティストや写真家たちに大きな影響を与え、再解釈やイミテーション、パロディーなど、世界各国の作家たちによる多様なオマージュを生み出しました。
オリジナルの形式やタイトルを引用する事で制作された本は約100冊にのぼり、ルシェはこれらの出版物を容認する事によって、芸術表現における主題や方法の許容範囲を間接的に拡張しています。

今回発表する1冊目はルシェのアーティストブック群の中でも特に評価の高い「THIRTYFOUR PARKING LOTS」です。ホンマが撮影してきた世界各国のパーキングを用い、レイアウトや印刷の線数、造本に至るまで1967年に発行されたルシェのオリジナルに忠実に則っています。
2冊目は、1972年に発行された「COLORED PEOPLE」を参照にしながら、モチーフを置き換えた「SCANDINAVIAN MUSHROOM」です。多肉植物の写真が切り抜きされ、ページに展開されていくオリジナルに倣い、ホンマが北欧で撮影したキノコの写真を同様の方法で1冊の本に仕立てています。

いずれの書籍も、印刷とデザインの段階でプリントのイメージに大きく手が加えられているのが特徴ですが、刊行に合わせて開催する展覧会では、作品集の元となっているオリジナルプリント計20点を展示します。

アーティストブックの金字塔として存在しているルシェの作品群への「返歌」を会場でぜひご覧ください。

協力: TARO NASU

 

※エド・ルシェ(エドワード・ルシェ、Edward Ruscha, 1937年12月16日 - )は、アメリカ合衆国の画家、現代美術のアーティスト。1960年代より、主に言葉と広告媒体のイメージを用い、コンセプチュアル・アートとしての特徴を持った絵画、写真、版画、映画などの製作を行っている。(Wikipedia より)
http://www.gagosian.com/artists/ed-ruscha

【展覧会】
TAKASHI HOMMA [THIRTYFOUR PARKING LOTS] & [SCANDINAVIAN MUSHROOM]
会期 2015年9月15日(火) - 10月4日(日)
時間 12:00 - 20:00 /月休 (※祝日の場合は通常営業)
会場 POST
※本展は、オープニングレセプションの開催はありません。

 

【写真集概要】
「THIRTYFOUR PARKING LOTS」
203mm x 254mm 48ページ 31白黒図版
初版 240部 / 第2版 200部、スペシャルエディション 30部+7A.P.
価格:通常版 3,200円+税 / スペシャルエディション 18,000円+税 

SCANDINAVIAN MUSHROOM」
140mm x 179mm 64ページ 15カラー図版
初版 440部 (※初版・第2版の区分はなし)、スペシャルエディション 30部+7A.P.
価格:通常版 2,800円+税  / スペシャルエディション 15,000円+税

 

【略歴】
ホンマタカシ/ 写真家
1962年東京生まれ。
2011年から2012年にかけて、自身初の美術館での個展「ニュー・ドキュメンタリー」を日本国内三ヵ所の美術館で開催。
写真集多数、著書に『たのしい写真 よい子のための写真教室』2014 年1 月に続編の『たのしい写真 3 ワークショップ篇』を刊行。
現在、東京造形大学大学院客員教授。

田中義久/ デザイナー
武蔵野美術大学空間演出デザイン学科卒業、2008年独立。美術館をはじめ、コマーシャルギャラリー等の展示V.I 計画や、アーティストの作品集の装丁、デザインを手がける。
主な受賞に2013年JAGDA 賞、JAGDA 新人賞、BACON PRIZE2013、2012 年PromaxBDA DESIGN GLOBAL EXCELLENCE AWARDS / SILVER(アメリカ)、2010 年red dot award(ドイツ)、また飯田竜太(彫刻家) とのアーティストユニット「Nerhol」としても活動中。